第13回:理論株価計算、DCF法のターミナル・バリューは何年で現在価値に割り引くか

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第13回:理論株価計算、DCF法のターミナル・バリューは何年で現在価値に割り引くか

この度はお読み頂きまして誠に有難うございます。Taskaruです。本ブログではコーポレート・ファイナンスに関わる話題を幅広く取り上げていきたいと考えています。

理論株価を計算する方法としてDCF法が活用されることが多いですが(ブログ第8回ご参照)、その計算において重要なパーツとなるのが、ターミナル・バリューとなります。

【本ブログで取り上げている資料】
内容が参考になりましたら、ご購入をご検討頂けますと幸いです!

さて、簡単な例題事例で考えてみます。
【例題事例】
1 株あたりのフリー・キャッシュ・フロー(FCF)の予測値が 1 年後 20 円、2 年後 30 円、3 年後 35 円、4 年後 40 円、5 年後 35 円、6 年目以降 30 円で一定とする。1株当たりの企業価値(Enterprise Value、EV)はいくらか。
尚、この会社の加重平均資本コスト(WACC)は 10%と推定される。

この場合、この会社については6年目以降のキャッシュフローの価値の総和が「ターミナル・バリュー」となります。

DCFの手法に基づけば、1年目~5年目は次のように現在価値に割り戻され、1~5年目のFCFの現在価値の総和を計算することが可能です。ここでは118円となります。
5年目までの総和.png

また、ターミナル・バリュー(以下、TV)として、6年目以降のFCFの価値の総和も次の計算式に当てはめることで求めることができます(尚、6年目以降のFCFは「一定」なので、成長はしない、つまりg=0)。
計算式としては、ここでは、TV = 30÷10% = 300円となります。

【ターミナル・バリュー計算の公式】
TV.png

注意していただきたいのが、ここで計算されたターミナル・バリューは「将来価値」であって、これも「現在価値」に割り戻す必要があります。

ここで疑問になるのが、では、何年で割り戻すか?という点です。

この点については、あまりウェブ上でも解説がないことから、本日取り上げようと思った理由でもあります。

答えを言うと、このケースでは、
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