ふりんの裏側⑨ 静かすぎるX-Day 奥様来店

記事
コラム
奥様来店… 前回の電話で予約を受けた
だって、断るのもおかしいし

彼の反応は、前回書いた通り
相変わらず、何も感じていないような軽さ。

ほんとに、男ってバカ
危機感がない。だから、危機管理もない

バレたら終わりなんだよ?

それだけじゃない
終わるだけじゃ済まない

どれだけの代償を払うことになるのか
お金だけの話じゃない

きっと罵倒されて、ののしられて
わたしは「あばずれ女」になる

絶対に不利なのは、わたし
主張する権利なんて、何ひとつない

そんなことも、わたしはわかっている
全部、わかってるのに――

好きな気持ちと、罪悪感と
別れたい、でも別れられない気持ちが
ぐちゃぐちゃに絡み合って、ほどけないままだった

そして、そのX-Day はやってきた
奥さまは、普通に来店された
本当に普通に…

とても愛想がよく、ハキハキ話すが柔らかい感じ
さすが、社長夫人
まるで何も知らない人みたいに、自然だった

でも――
そんなわけがない

知らないはずがない
もしくは、探りに来ているに違いない

そう思って、身構えていたのに
“かまをかけてくる”ようなことも、一切なかった

「……え?」
「もしかして、本当に気づいてない?」

いや、そんなはずない。
おんなだよ。
気づくに決まってる。

そう思いながら
わたしはただ、いつも通りの対応をした

体験として来られたその時間も
ほかのお客様と何も変わらないように

そして奥さまは
何事もなかったかのように、次の予約を取って
むしろ“いいお客様”のような雰囲気で、帰っていかれた。

……なに?

怖い。

何が起きてるのか、わからない。
でも、ただただ怖かった。

静かすぎることが、いちばん怖い。

そのあと、彼にこの様子を伝えた

でも返ってきたのは、やっぱりあの感じ。

「そんなことないよ~ 普通にいいと思って行っただけじゃない?」

……は?

無性に腹が立った

この人は、結局わたしのことを
“その程度”にしか思ってないんじゃないかな

バレるってどういうことか
それは、終わりなんだよ

ふたりの関係が終わるだけじゃなくて
わたしきっと、ぐちゃぐちゃになる…

それなのに
そこに一切の緊張感がない
守ろうともしていない

――ああ、わたし、軽く見られてるんだ

そう思うしかなかった

でも、この関係、わかって付き合っているんだから
しょうがないんだけどね…
それも、充分承知

こんなに苦しくて、こんなに不安で、
こんなに惨め

それでも、別れられない
そんなじぶんも、嫌だった

そして、その日、わたしの心にもうひとつ
鋭く突き刺さるものがあった

奥さま…彼と同じ匂いがした

きっと、同じ柔軟剤

一緒に生活をしている、物的な証拠

それは何よりもリアルで
言葉よりも強く、「現実」を突きつけてきた

あのときの感情は、うまく言葉にできない

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“苦しいのに離れられない”
そのループの中にいる人なら、きっと、わかると思う

もし今
同じような気持ちの中で揺れているなら

誰にも言えないまま
じぶんの中で抱え続けているなら

ここは小さな“こころのよりどころ”
必要なときに、そっと寄りかかってもらえたらうれしいです。
ひとりで抱え込まないで…


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