空前のHSPブーム到来で自分を見失う人たち

記事
ビジネス・マーケティング
私が初めてHSP という言葉を知ったのは以前、教育機関でソーシャルワーカーとして働いていた時の事です。

ケース会議で校長先生がHSPについて書かれた新聞記事を紹介し、〇〇さんは実は HSP なんじゃないかというようなことをおっしゃられていました。

〇〇さんが HSP かどうかともかく、初めて聞いた用語だったので普通の学校でこのような言葉が使用されたことにびっくりしたこと覚えています。

自身の不勉強を恥じながらHSP について調べてみたわけですが、出るわ出るわ HSP についての記事やビジネス書。空前の HSP ブームが始まっていたわけです。

私が思うに今だにこの HSP という用語は一般の人々に誤解されている言葉だと思います。

HSP とはそもそも環境に対する感受性が高い人々を指す言葉であり、必ずしも生きづらさを感じている人々のことを指しません。

環境が良いものであれば良い影響を受けるし、悪いものであれば悪い影響を受けやすいのは確かです。

ただ今、多くの人が学校や会社組織の中で生き辛さを感じており、それに何らかのラベリングをしたいという事情がHSP という言葉の認知度を高めていったのだと思います。

しかし、うまくいかなかった原因を自分自身の内的な原因のみに求めるのは少し自責すぎるのでは思えます。

組織の中で生きづらい・うまくいかないという悩みを持つ人々にまず確かめてほしいのは以下のことです。

①その組織の環境が異常なものでなかったか。常識的に考えておかしな振る舞いをしている人がいて、その人から極端なストレスを受けていなかったか。
②そのような環境と物理的な距離をとることができるか
③組織の中に頼ることができる人がいるか
④休職をしたりして、一時的に休養を取ることができるか
⑤転職をしたり、新たなスキルを身につける時間的、経済的な余裕はあるか

組織の中でうまくいかないなら、なんとかストレス源を遠ざけながら社会生活を続けるべきです。

副業や起業を勧めておきながらこのようなことを言うのもなんですが働き方を変えるというのは長期的に生きやすさを支えていくためのアプローチです。

実際副業を本業にしてしまうよりも、パートタイムや業務委託などの働き方をつづけながら、ビジネスを模索している人のほうが長期的に成功している人が多いような気がします。

労働者には資本的なコストを払わなくても良いという労働者としてのメリットがあります。複業という形でちゃっかり経営者としてのメリットと労働者としてのメリットを享受している方が副業初心者のうちは受けられるメリットが実は多いのです。




サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す