食堂のおばちゃんとの戦い

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一度行った店は安心感がある。Quán Cơm bình dânに通うことになった私は、朝はフォー、夜は食堂、たまにチャーハンという最強の流れを作ることができた。
ちなみに、"Quán"というのは、商店を指す言葉で、Quán cơm(食堂)、 Quán phở(フォー屋)、Quán Cà phê(喫茶店)などで使われている。
本題に戻ろう。
指差し注文ばかりで、発言しない私に業を煮やしたのか、ある日からおばちゃんがおかずの名前を教えてくれるようになった(おかずというか、食材の名前か)。
「豚肉」、「卵」、「キャベツ」、「大根」・・・注文する度に教え込まれ、リピートさせられる。
"Thịt lợn", "Trứng", "Bắp cải", "Củ cải"....
そしてある日、何故だかわからないが、
「ちゃんと言葉で注文しないとおかずあげませんから」
という流れになってしまった。
間違えた発音はその場で矯正される。肉の種類は少ないので覚えた。卵はフォー屋のおじさんに教えてもらったから完璧だ。こうして、「豚」、「鶏」、「卵」と注文できた私におばちゃんは「野菜も食べなさい!」と言ったのか、野菜の皿を指差した。
母親に怒られている息子のようだ。
 こうして、私は肉の名前だけでなく野菜の名前やその調理法を覚えることになった。食は命だ。命をかけたおばちゃんとのやりとりで、私のベトナム語は限りなく限定された分野ではあるが、メキメキ上達していった。学校で習うことばかりが勉強ではない。
 こうして外に出て、生のベトナム語に触れることの大切さを教えてくれたおばちゃんには感謝してもしきれない。
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