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Cơm bình dân

今日はベトナム語は置いといて、ベトナム回想録。 私が住んでいた家の近くに、路上市場があった。 ある日の学校からの帰り道、フォー屋事件やウズラ事件を通して少し強くなった私は、その市場を探検してみることにした。 果物、野菜、肉、鶏、カエルなど、様々なものが売られていた。路地に入り、奥に進んで行くと、「Cơm bình dân」と書かれた看板が目に入ってきた。 これが噂に聞く「平民食堂」か。いわゆる大衆食堂で、地球の歩き方によると、言葉ができなくても指差し注文で何とかなると書いてある。 この日の探検(家から徒歩5分とかからない冒険だったが)の集大成として、この店に挑戦することにした。 いつものフォー屋に比べれば、比較的綺麗な店構えだった。 ちなみに「Cơm hộp」は持ち帰りの弁当のこと。 店先には笑顔が素敵なおばちゃんがいた。店に入り、おかずを指差し注文。 おばちゃんは、見慣れない外国人が来たと最初は少し怪訝な顔をしていたが、徐々に笑顔に・・・。 この不敵な笑みは何だろう・・・。 皿に白ご飯が盛られ、選んだおかずがその上にのせられていく。得体の知れないものはパスして、恐らくハズレはしないだろうと、豚肉のように見えたものと煮卵を注文。 スープは無料でついてくるようだ。 おばさんがお玉で肉がつかっていたスープをすくい、「nước, nước」と言っている。 「nước」は「水」ということは知っていたが、スープすくってそんなこと言われてもよくわからなかったが、とりあえず頷いてみた。 そうして出来上がったご飯がこちら。空芯菜、卵、豚肉、スープ。「nước」= 野菜の煮汁? なるほど、こんな
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食堂のおばちゃんとの戦い

一度行った店は安心感がある。Quán Cơm bình dânに通うことになった私は、朝はフォー、夜は食堂、たまにチャーハンという最強の流れを作ることができた。 ちなみに、"Quán"というのは、商店を指す言葉で、Quán cơm(食堂)、 Quán phở(フォー屋)、Quán Cà phê(喫茶店)などで使われている。 本題に戻ろう。 指差し注文ばかりで、発言しない私に業を煮やしたのか、ある日からおばちゃんがおかずの名前を教えてくれるようになった(おかずというか、食材の名前か)。 「豚肉」、「卵」、「キャベツ」、「大根」・・・注文する度に教え込まれ、リピートさせられる。"Thịt lợn", "Trứng", "Bắp cải", "Củ cải".... そしてある日、何故だかわからないが、「ちゃんと言葉で注文しないとおかずあげませんから」という流れになってしまった。 間違えた発音はその場で矯正される。肉の種類は少ないので覚えた。卵はフォー屋のおじさんに教えてもらったから完璧だ。こうして、「豚」、「鶏」、「卵」と注文できた私におばちゃんは「野菜も食べなさい!」と言ったのか、野菜の皿を指差した。 母親に怒られている息子のようだ。  こうして、私は肉の名前だけでなく野菜の名前やその調理法を覚えることになった。食は命だ。命をかけたおばちゃんとのやりとりで、私のベトナム語は限りなく限定された分野ではあるが、メキメキ上達していった。学校で習うことばかりが勉強ではない。  こうして外に出て、生のベトナム語に触れることの大切さを教えてくれたおばちゃんには感謝してもしきれない。
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