日本企業から外資系企業への転職を検討する際、「自分は外資に合っているのだろうか?」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。実は、外資系企業が求める資質や、そこで活躍している人たちに共通する特徴を知ることで、転職の判断がしやすくなります。
今回は、外資系に向いている人に見られる5つの特徴を紹介します。ご自身にどれだけ当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。
1. 適応力がある
外資系企業は、どの業界であっても一般的に意思決定や変化のスピードが速いです。本社のトップが変われば、その直属の部門は一新されることも珍しくなく、環境の変化には常に直面します。
私が以前勤めていたアメリカ系のIT企業での話です。ある日系大手メーカー出身の部下がいました。彼は非常に優秀でしたが、一度決まった方針が急に覆ることに強いストレスを感じていて、変化への対応に苦労していました。その結果、周囲からも「一つ一つに引っかかっていたら前に進めないよ」と陰口を叩かれてしまい、最終的には日本のメーカーに転職しました。
このエピソードが示すように、能力があるかどうかではなく、「変化に前向きに適応できるか」が外資で働く上ではとても重要なのです。
2. 主体性がある
外資系では、キャリア形成は「会社が用意するもの」ではなく、「自分で築いていくもの」と捉えられています。自分の興味や目指す方向に向かって、能動的に行動できる人が評価されやすいです。
たとえば、社内に新しいポジションがオープンしたとき、「今の上司に悪いかな」と遠慮せずに自ら手を挙げるタイプの人が、外資では活躍します。
外資系では「オープンポジション制度」といって、現職で2年以上勤務していれば、直属の上司に知らせずに社内の別ポジションに応募できる仕組みがある会社も多いです。この制度を活用できるかどうかも、主体性の現れと言えるでしょう。
研修制度にしても同様で、会社が一律に「○年目研修」を提供するような文化はありません。必要だと思えば、自分で上司に相談し、チャンスを取りにいく姿勢が求められます。
3. アサーティブネス(自分の意見を適切に伝える力)
文化の違いで大きく差が出るのが、この「アサーティブネス」です。日本では「言い過ぎない配慮」が美徳とされることが多いですが、外資系ではそのままでは通用しません。
会議で発言しないと、「この人には意見がないのだな」と判断されてしまいます。質問でも意見でもよいので、自分の存在をきちんと示すことが大切です。
私自身、24歳で初めてNY出張に行ったとき、会議で何も言えずにいたら、徐々にアイコンタクトさえもらえなくなり、最終的には「透明人間」扱いされてしまった苦い経験があります。左右の同僚が私を挟んで会話を始めた時、自分がそこにいないかのような感覚に衝撃を受けました。
この体験が私の「アサーティブネス開眼」のきっかけになりました。外資で働くには、自分の意見を持つこと、それをしっかり伝えられる力が欠かせません。
4. 専門的な強みがある
外資系企業は「ジョブ型雇用」が基本です。つまり、ある特定の職種において専門性や成果を発揮することが求められます。
先日、ある方の英文履歴書の添削をしたのですが、日本の大企業でIT→経理→法務と社内異動を経験されていて、結果的にどの分野でも専門家とは言えない状態でした。年数もそれぞれのポジションで3年ほどと、スキルの深さが見えにくい印象でした。
日本のような「ジェネラリスト型」の人材は、外資では評価されにくいのが現実です。外資では「何ができるのか」「どの分野で即戦力なのか」が最重要視されます。将来、外資系への転職を視野に入れている方は、今のうちからキャリアの軸を意識して、専門性を高めていくことが大切です。
5. リスクを恐れない
日本のビジネス文化では、「失敗しないこと」が重視されます。そのため、綿密に根回しし、完璧な準備をしてからでないと動きにくい傾向があります。
一方で、外資系では「まずはやってみる」が基本です。たとえ結果が失敗でも、「なぜダメだったか」が学びとして重視され、次につながると考えられています。
外資でよく使われる言葉に「Take a calculated risk(ある程度見通しを立てたら、あとは思い切って動く)」というものがあります。野球に例えるなら、「とりあえずバットを振って、一塁へ走りながら次の一手を考える」ようなスタンスが歓迎されるのです。
【まとめ】
外資系企業に向いている人には、次の5つの資質が共通して見られます。
1. 変化に柔軟に適応できる力
2. キャリアを自分で切り拓く主体性
3. 自分の意見を適切に伝えるアサーティブネス
4. 専門的な強みやスキル
5. リスクを恐れず挑戦できるマインド
これらはどれも、一朝一夕で身につくものではありません。しかし、外資系で働くことに魅力を感じているなら、少しずつ意識を変え、行動を積み重ねることで必ず近づいていけます。 「自分は本当に外資に向いているのか?」と迷ったときは、今回の5つを指標に、自己チェックしてみてください。