YouTube漫画動画のシナリオ担当作品紹介 4

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 YouTube漫画動画チャンネル「セカイノフシギ」で一部の漫画のネーム(絵コンテのようなもの。作画は別の人)を担当していますが、最近はシナリオを担当するケースも増えてきました。
 なので、シナリオを担当作した動画を紹介したいと思います。
【※記事上の文章は製作秘話的な要素(ネタバレ)もあるので、文章は動画をご覧になってから読まれる事をお薦めします。】

これまでのシナリオ担当作品紹介記事

メインのシナリオライターは別の方で、私は時々の担当になります。
シナリオは大体、動画タイトルをもっと詳しくした程度のざっくりとしたストーリーの流れが指定されているので、それに沿って設定やキャラクター、ストーリー運び、台詞、エンディングなどを考えています。
今回紹介する記事は、すべて完全にシナリオのみ担当で、ネーム以降は別の人が担当しています。

今回の紹介動画

道で困っているキャバ嬢を助けたらお礼に店に招待された「お会計18000円です」→陰キャの俺が初めてキャバクラに行ったらNo.1キャバ嬢に…
このお話は序盤のシチュエーションだけが指定されていて、後半はお任せという感じだったのですが、どう展開させるかメチャメチャ頭を悩ませました。
というのも、「グレーチング」(側溝のフタの役割をしている金属板)と「キャバ嬢」という2つの要素はどうにか使う必要があったからです。
ただ、この2つがなかなか接点を見出せなくて…💦
最終的には「○○る」というワードで、ギリギリ結びついた…かな?という感じです。
あと、あの金属板をグレーチングと呼ぶ事は、初めて知りました。

貧乏でバカにされてた俺をいつも助けてくれたお姉さん→大人になり電車でボロボロになったお姉さんに再会し「恩返しさせてください」
貧乏から努力を積み重ねて這い上がっていく主人公が、子供の頃に見守ってくれた人と、大人になってから再会するストーリーです。
主人公がどう考えて生きていくのかを、設定詰めていきました。
後半はドラマ的な演出と、小説的な叙情性を意識しましたが、声優さんの演技と相俟って、目から水が出てくる動画となりました。

妹婚約者「東大卒です、お義兄さんは高卒ですか?」→職場の花見で隣の席になり俺の職業を知り…高卒の俺を見下していた高学歴自慢の妹婚約者と立場逆転
このチャンネルではよく出てくる「学歴で見下す人間が逆転される」パターンですが、同パターンでも、なるべくストーリーを差別化するよう工夫を凝らしています。
ついでに一応調べた花見の場所取りの雑学知識もちょっと詰め込みましたw
あと、義弟の後輩女子の名前についてのアイディアは、シナリオを書いている途中でフッと思いついたので、後輩女子の名前を途中で変更した…という逸話があります。

奢られるのが当たり前な彼女「彼氏が最近お金だし渋る貧乏臭い」俺「別れる…」→飲み会に奢られる前提で参加して割り勘と言われた結果…
この話は2つの新しい手法を試してみました。
一つは「倒叙法」で、見せるシーンの順番を組み替えて、時系列的に後のシーンからスタートして、また時系列の初めから描いていくというスタイルです。
この話では、冒頭は大学2年生時からスタートし、回想として1年生時からの話を描いていくという形式になっています。(これは冒頭のシーンについての、視聴者への仕掛けなのですが…。)

もう一つの手法は、途中での主人公の切り替えです。別の人物へ視点が切り替わります。
というのも、主人公がその場にいない状況での事を描く必要があったので、これは必然的だったのですが、チャンネルの動画は「俺は○○」という自己紹介から始まるのが基本なので、これを逆手に取った「新しい試み」でした。
(なので、手法自体は別に新しくもないのですが、視点をハッキリ切り替えるという事は今までやってなかったので、やっぱり常連視聴者さん的には新鮮に映ったようです。こういう工夫を今後もやってみたいです。)

同窓会でDQNイケメン同級生「相手の浮気で離婚して慰謝料取られた」弁護士な俺「嘘つくなよ」→学生時代俺を見下していた同級生と立場逆転
このお話は離婚するための流れについて、だいぶ調べました。
動画内でも調べた情報は結構つめ込んだのですが、尺の関係もあって、割愛した情報も他にいろいろありました。
(例えば調停には必ず弁護士が必要な訳ではなく、自分だけでもいい事…とか、DV案件でなければ、調停に来る人達の待機室があるので、夫も妻も同じ部屋で待機して呼ばれたら調停室に行く形式だが、待機室で夫と妻は会話してはならない…とか、調停員は50~60代の男女二人の組み合わせで、話の主導権を握っている方の調停員を見極めて、そっちに向けて話すべき…とか、裁判所に来たらまず発券機で発券してもらう事、その資料写真とかも調べたのですが、入りきりませんでした。)
ちなみに動画内で不自然に会話が飛んでいるシーンがあるのですが、編集上で途中の台詞が少し抜けたようです。
主人公が証拠について聞いていた時、「日記は付けていたか?」と尋ねていたのでした。それに対してヒロインは「ブログは書いていた」と答えています。

ただの離婚の流れを紹介するだけのストーリーだと面白味がないので、過去の情景を度々織り交ぜる事で、深みを与えました。
ヒロインに感謝される…とストーリーの指定はありましたが、特に主人公とくっつくとは指定されていなかったので、キャラクターの感情に従った結末にしたのですが、このチャンネルの視聴者は主人公とヒロインがくっつくのが大好きな人が多かったので、結末は不評でした…😅
でも恋愛感情ない二人を無理矢理くっつける訳にはいかないんですよ~…💦

今回はここまで。また溜まったら紹介したいと思います!

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