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大地震で起こる谷埋め盛土の滑動崩落

<谷埋め盛土とは> 文字どおり平らな土地を作るために、谷を土で埋めて造られたものです。 山や丘を切り開いて造った団地では、ほぼ間違いなくあります。  その上に大体100戸前後の住宅があって、それが全国で5万箇所以上あります。自分でなくても親戚や友達の家が谷埋め盛土にあるかもしれません。 その谷埋め盛土が、大地震で変動する現象として“滑動崩落”があります。  熱海市伊豆山地区の事例で盛土が注目されていますが、谷埋め盛土の“滑動崩落”についてはあまり危機感が持たれていません。<盛土の滑動崩落とは> 大地震時に造成宅地で被害が出ることは、以前から知られていました。 釜井,守隨(2002)※1は、兵庫県南部地震の滑動崩落現象の解析から、谷埋め盛土の横断形状(幅/深さ比)が変動・非変動に大きな影響を及ぼすことを明らかにしました。  幅/深さ比が10以上なら変動し、10より小さいと変動しないという傾向が見つけられたのです。  すなわち、薄い形状の盛土ほど変動しやすいということです。  その他に、盛土の強度は変動・非変動にあまり関係がないことや、底面勾配が緩い盛土ほど変動割合が高いことなどが見い出されています。  これらのことは、従来、二次元断面で考えていた地すべり安定計算のイメージとは真逆のものでした。谷埋め盛土が大地震で変動するかしないかは盛土の三次元形状によることが分かったのです。<側方抵抗モデル> その考えをさらに推し進めて開発されたのが、太田,榎田(2006)※2による側方抵抗モデルです。  これは、底面の摩擦が0に近く側面の摩擦力が強い簡易力学モデルで表され、遊具のす
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