“現状維持“ と “逃げる勇気”
「悩む」とはどういう状態なのでしょうか?さまざまな方から相談を受けていて時折考えます。一般的な考えでは、目の前にいくつもの選択肢があって、どれが正しい道なのか分からずに頭を抱えている状態を思い浮かべるかもしれません。そう言う場合もある。でも逆に、実は選択肢は一つしかないのにそれを選ぶのを躊躇って止まってしまっている。そういう状態を「悩んでいる」と考える人もいます。選択肢が一つしかない状態。つまり、今の問題がある状況から抜け出すには、そこから逃げるしかない、と言う状態です。まっすぐ進めば落とし穴があり、そのまま進めば落ちて怪我することがわかっているのに、これまできた道から外れて別の道を行くことを怖がっている状態です。ある人たちにとっては、「悩み」は現状を維持したい、という気持ちから生まれます。現状を変えなければ、このまま悪い状況が続いてしまう。でも、現状を変えることも怖くて仕方がない。そう言う気持ちの中で、前に進むことも、別の道に行くこともできずに立ち止まって“悩んでしまう“。現状維持したい気持ちは、物事を停滞させてしまう。人生でも、社会でもよくあることですね。しかし、それは滝壺に向かって流れている小舟に乗っているのに河岸に降りようとしないのと同じです。このまま進めば船ごと滝壺に落ちます。でも、船から降りて河岸へ行くのも不安で怖い。もちろん、別の道を選んでもそれが必ずいい結果を生むとは限らない。別の種類のトラブルや大変なことが待っているかもしれません。それでも、何もせずに小舟ごと滝壺に落ちて大怪我をするよりも、現状よりもよくなる可能性に賭けて、勇気を出して船から飛び降りて、新しい
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