日常にそっと寄り添う、やさしい香りの力。
介護施設で暮らされている終末期の利用者様への「アロマトリートメント」の取り組みについて、ある日の心温まるエピソードをご紹介します。🌺穏やかな午後のひととき🍃その日、お邪魔したのはベッドで過ごす時間が多くなったA様(80代・女性)のお部屋です。以前は手芸やおしゃべりが大好きだったA様ですが、最近は体力の低下とともに表情が硬くなり、言葉を発することも少なくなっていました。少しでも心身の緊張をほぐし、心地よい時間を過ごしていただきたいそう思い、アロマトリートメントをご提案。✿本日のブレンドオイル 🧴A様のお好みを伺いながら選んだのは、心を落ち着かせるラベンダーと、爽やかな甘さのスイートオレンジ。ホホバオイルでやさしく希釈した、ベーシックですが、温かみのある香りのオイルをご用意しました。手から伝わる「ぬくもり」ディフューザーから広がる微かな香りに包まれながら、「少しお手を触らせていただきますね」と声をかけ、オイルを温めて手のひらを優しく包み込みます。マッサージではなく「呼吸に合わせてなでる」アプローチ力は一切入れず、触れるか触れないかのようなゆったりとしたリズムで、手首から指先へとオイルを伸ばして手のひらを包み込むイメージです。☝呼吸に合わせるA様の静かな呼吸のリズムに合わせて、ゆっくりと手を滑らせていきます。最初は少し力が入っていたA様の指先ですが、数分経つとスッと緊張が抜け、強張っていた表情が少しずつ柔らかくなっていくのが分かりました。香りが引き出した、穏やかな変化トリートメントを始めて10分ほど経った頃、A様がゆっくりと目を開けられました。「……なんだか、とても気持ちがいいわね」
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