キャリアの棚卸しが進まない本当の理由
履歴書や職務経歴書を書こうとして、手が止まってしまう。棚卸しをしようと思ったのに、うまく進まない。そんな状態になる方は少なくありません。何をしてきたか。何が強みなのか。どう書けば評価されるのか。考え始めた途端に言葉が止まるのは、珍しいことではありません。そして多くの場合、それは「経験がないから」ではありません。棚卸しが進まない理由は、もっと別のところにあります。*最初から「正しい形」にしようとしてしまう棚卸しが苦しいときに起きやすいのが、最初から整った説明を作ろうとしてしまうことです。きれいにまとめなければならない。筋が通っていなければならない。評価される形になっていなければならない。そう考えるほど、材料が散らばって見えます。結果として、「何も書けない」という感覚に近づいていきます。でも、棚卸しの最初から完成形を目指す必要はありません。*「語れる経験=大きな成果」という前提が強すぎる棚卸しが進まない背景には、「語るなら、立派な実績でなければならない」という前提が入り込むことがあります。目立つ成果がないと書けない。すごい話がないと弱い。他の人と比べて見劣りする。そう思った時点で、候補が一気に減ってしまいます。けれど実際には、評価される材料は派手な成果だけではありません。安定して任されてきたこと、繰り返し頼られていたこと、問題が起きない状態を支えてきた動きも、十分に材料になります。*「記憶の残り方」と「書類が求める情報」がずれている人の記憶は、事件のような出来事を優先して残します。一方で、仕事で価値になりやすいのは、むしろ日々の積み重ねです。大きなトラブルが起きなかった。現場が滞り
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