妖精
亜弥ちゃんは幼稚園に通っているのだけど 友達と遊ばない と亜弥ちゃんのお母さんが心配している。なんでも友達と遊んだりおしゃべりする代わりにずっとしゃがみ込んで 地面を見ている と言う。「あっ それ私もそうだった」と答えた。別に地面を見ているわけではない。小さな花や虫 蟻とか見ていた。見ていても飽きない。不思議で綺麗で 今でもそうだ。卒園アルバムには「園の庭に飛んでくる蝶々と本当のお友達でしたね」などと書かれている。でも普通に育ったし 普通に生活している。「だから大丈夫よ」と励ます。「でもね。 亜弥はたまに何か独り言いっているのよ」いや それは私ないな。「じゃあもしかして 妖精と話していたりしてね」と言ったら「今度 後ろからそっと行って見てみる」と何やら本気でやってみる気配だ。そんな独り言なんて 子供にはよくあることじゃないか。私も公園で亜弥ちゃんがお花を観察中なのを見かけたことあるよ。別にご挨拶もちゃんとできるし普通の女の子だよ。今度また公園で亜弥ちゃんを見かけて お花観察中だったら 私も後ろからそっと行って覗いてみよう。
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