quasi ってどう読む?
quasi という言葉に触れる機会があったので簡単に紹介しましょう。私が見つけたのは量子論の文脈のことでして、準自由状態 (quasifree state) という言葉で quasi が使われていました。 (ちなみに、松井 卓. (2014). 作用素環と無限量子系.: サイエンス社. に書いてました。)かなり大雑把には偶数個の確率変数達の期待値がその中の二つの確率変数の期待値達で書き下せ、奇数個の期待値は 0 になるような状況を指しているようです。これは 自由 free に対して 準 quasi な訳ですが、ここでの自由とは何なんでしょうか?半分憶測なのですが、ここでいう自由とは自由独立という数学概念のことを指しているのだと思っています。 (以前のインサイダー取引お勉強シリーズ第 2 弾でも登場していましたが、明出伊 類似, 尾畑 伸明. (2021). 量子確率論の基礎.: オーム社. が参考になりそうです。)この自由独立なものの例として自由 Fock 空間の話があり、その生成消滅作用素からできるブラウン運動みたいなもの (自由ガウス族というそうです) が満たす性質の中にも準自由状態に似たものがあるのです。なのでそこから転じて 準自由 quasifree なんじゃないかと。難しい話はここまで。次に気になるのは、quasi ってどう読むの? というところでしょう。これはラテン語の quam si 、Google によると クゥアム シィ と発音するらしい、が語源で「類似の」という意味の形容詞とのことです。発音はこちらも Google で調べてみると英語では クアザイ に聞こえ
0