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良寛の恋

私はオンラインの他に、精神科デイケアをしていた施設をお借りして、対面の個別カウンセリングも行っています。その施設には「老人」とか「老い」をテーマにした本がたくさんあって、時々手に取って読むことがあります。その中の河合隼雄さんが紹介されている良寛の恋と、施設に置いてある手鞠から、今回はこれをテーマに書こうと決めました。 良寛は、子どもとかくれんぼをしたり、手鞠で遊んだりと素朴でやさしいイメージがありますが、生涯寺を構えず、禅を極め、物質的にも無一物に徹して、清貧の思想を貫いた人だと言われています。その良寛が晩年に熱烈な恋をしたことを、みなさんはご存知ですか? それは良寛が70歳の時のことです。30歳の貞心尼(テイシンニ)が良寛を訪ねていきます。良寛は留守だったので、おみやげの手鞠と歌を残して立ち去ります。良寛はこれを受け取り、すぐに返歌を送りました。それが恋の始まりです。そして歌を贈り合うことで、二人は愛を育てていきます。ちなみに良寛は燕市、貞心尼は長岡市に住んでいたと思われますので、現在でいう25kmほど離れた遠距離恋愛でした。 いついつとまちにしひとはきたりけりいまはあひ見てなにをおもはぬ(良寛) そして、この歌のように貞心尼は良寛にとって「いついつと待ちにし人」となっていくのです。素敵ですね。お金や名誉を捨て清貧の思想を貫いた人が、最後に恋に落ちるのです。 人間国宝の鎌倉芳太郎さんは、貞心尼と良寛の書について以下のように述べています。  「貞心尼書のリズム、脳波の波長というようなものが、良寛と極めて近く、また酷似しており、この二人の間には、電波のように、テレパシィというか、
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