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逢えない時間

ここまで、私生活を暴露している占い師もいないと思うけど・・・沙織は今、マッチングアプリで出会った人と交際している。まだ、続くかどうかわからないけれど・・・この年齢になると、【会えている時間】より【会えていない時間】を大切に考えるようになった。若い頃のように身軽ではない。お互い、抱えているものもある。そう頻繁に会えるわけではないのだ。そうなると、逢っている時間にどうか?というよりも、逢えない時間に安心させてくれるかどうかにかかってくる。ソードくんのいいところは会えない時間にマメに連絡をくれるところである。そして、電話をすると、必ず「ありがとう」と言ってくれる。この年になってきたせいか、「好きだよ」と言われるより「ありがとう」と言われる方が嬉しく思うようになった。「ありがとう」は意外と難しい言葉である。「すみません。」と沙織の上司はよく言っているが、「すみません。」は言われた方が何かをした気分になる。何かをしたから、謝られている・・・そんな印象を受ける。主婦のご挨拶のように使われているが、何かをいただいても「ありがとう」ではなく、「すみません。」何気なく、そういう言葉を使っている人が多いと思う。別に悪いことをしているわけではないのだが、沙織はこの言葉の使い分けについては気を付けている。だから、「ありがとう」っていうのは、意外と難しい、と思っている。逢えない時間に電話やLINEでとりとめのないことを話す・・・雑談から相手を理解する。意外とそんなことは難しい、と思うようになった。若い頃のように気持ち一直線で盛り上がれないが、【穏やかな関係を作れそう】という予感を感じさせてくれる。10分
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