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本棚から、心に残った一冊 第5話『流浪の月』

第5話は、凪良ゆうさんの『流浪の月』を選びました。『流浪の月』は、世間から誤解された二人の関係を描いた物語です。人の心は、外側から見える形だけではわからない。そう感じさせてくれる一冊です。この本を読んだ時、私は「人から見える幸せ」と「本人にしかわからない気持ち」について考えました。周りから見れば、きっとこうした方がいい。普通は、こうあるべき。それはおかしい。そう言われてしまう関係や気持ちが、世の中にはあるのかもしれません。でも、本人の心の中では、そんな簡単な言葉では片づけられないことがあります。『流浪の月』は、人の関係を、外側からだけでは決められないのだと感じる物語でした。誰かに説明しても、うまく伝わらない気持ち。理解してもらえないとわかっていても、自分の中では確かに大切だった時間。人には言えないけれど、心の奥にずっと残っている記憶。そういうものが、とても静かに描かれています。読んでいて苦しくなる場面もありました。でもその苦しさの中に、誰かを大切に思うことや、自分の居場所を探す気持ちがありました。人は、見えている姿だけで判断されると、本当の気持ちをないがしろにしてしまうことがあります。笑っているから大丈夫。一緒にいるから幸せ。離れた方が正しい。そんなふうに、周りから見れば簡単に言えることでも、本人にとっては簡単ではないことがあります。恋も、人間関係も、正しさだけでは割り切れない時があります。好きなのに苦しい。離れた方がいいとわかっているのに、心がついてこない。誰かにわかってほしいけれど、うまく説明できない。そんな気持ちを抱えることもあります。『流浪の月』を読んで、人の心は、外か
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