第24話:「南東にキッチン──家庭の会話が消えていく家」
――食卓には家族全員がいる。それなのに、誰も話さなくなった。「最近、家族でちゃんと話したのって、いつだったっけ……」夕食の途中、ふとそう思いました。夫はスマートフォンを見ている。高校生の娘は黙ったまま食事をしている。息子は食べ終わると、「ごちそうさま」とだけ言って自分の部屋へ戻っていく。以前は違いました。学校であったこと。仕事の愚痴。テレビを見ながらのくだらない話。何でもない会話が、この家には確かにあったのです。ところが、新しい家へ引っ越してから半年ほど経った頃。その“何でもない会話”が、一つ、また一つと消えていきました。そして間取りを改めて確認してみると――**南東にキッチンがありました。**---◆ 体験談:最初は「忙しいだけ」だと思っていた新居のキッチンは、とても気に入っていました。南東から朝の光が入り、明るく開放的。対面式なので、料理をしながらリビングにいる家族とも話せます。「このキッチンなら、家族の会話も増えそう」そう思っていたくらいです。ところが現実は、まったく逆でした。最初に変化したのは夫でした。以前なら帰宅すると、「今日さ、会社でこんなことがあって……」と話していた人が、「疲れた」と言うだけになったのです。そして娘も、「学校どうだった?」と聞いても、「普通。」それだけ。息子も自分の部屋で食事をしたがるようになりました。家族はいる。食事もしている。喧嘩をしているわけでもない。なのに――**家族の間から“言葉”だけが消えていったのです。**---◆ 南東は「縁」と「風」を司る方位家相では南東は、・人との縁・信用・交流・結婚・商売・情報・コミュニケーションなどと深く
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