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私も何にもできないお嬢様になりたいです。

夏歌特集って、だいたい「うわ懐かし〜」って言いながら缶ビール飲むための番組だと思ってた。なのに昨日、よりによって大黒摩季さんの「夏が来る」が流れた瞬間、わたしの胸の奥で、何かがドーンと爆発した。あれはもう、音楽じゃない。心の古い引き出しを勝手に開けてくる、情緒のピッキング犯。引き出しの中には、自信満々すぎて痛い若い日の私卑屈すぎて逆に面白い私恋に焦りすぎて空回りしてる私などが、湿気た手紙みたいにくしゃっと詰まっている。「夏が来る〜きっと夏は来る〜」その一行だけで、涙腺がガタガタ揺れた。大黒摩季さん、声だけで心の襟首つかんでくるのやめてほしい。好き。暦の上では夏なのに、心の中はずっと梅雨みたいで。やりたいことがあるのに、やれる気がしない。変わりたいのに、変われる気がしない。恋したいのに、恋できる気がしない。「できない気がする湿度」が、じとじと溜まっていた。そこへ、あの曲が来た。「夏が来る」来るんだ。来るらしい。わたしが準備できていようが、できていまいが、勝手に来るらしい。その事実が、なんかもう泣けた。夏は、わたしが自信満々でも、卑屈でも、恋に焦っていても、そんなこと一切気にせず、ただやって来る。「ほら来たよ。どうする?」って、太陽みたいな顔で立ってる。その無邪気さに、泣きそうになった。だって、わたしはずっと「準備できてから季節が来てほしい」と思ってたから。でも季節は、そんなわたしの都合なんて知らない。知らないまま、毎年ちゃんと来てくれる。それって、めちゃくちゃ優しい。泣きそうになったけど、泣かなかった。泣くほどじゃないけど、泣かないほどでもない。その絶妙なラインで、湿気たポテチも
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