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AIは、あなたの結論を補強しているだけかもしれない

前回の記事では、AIが思考法を正しく使えているかを確認する必要があると書きました。しかし、AIの使い方を検証するときには、もう一つ見落とせないものがあります。それは、AIに渡した問いそのものです。今回は、前回イシュー思考の例として扱った転職相談を、別の角度から見てみます。AIが正しく考えていたとしても、人間が最初から望む結論へ向かう問いを作っていれば、その結論がもっともらしく補強される可能性があります。問いの中に、すでに答えが入っている今の職場を辞めるか悩んでいる人が、AIにこう尋ねたとします。「エッセンシャル思考で考えれば、今の職場は辞めるべきですよね」この問いには、すでに二つの方向づけが含まれています。一つは、エッセンシャル思考を使うこと。もう一つは、辞めるべきだという結論です。AIは質問者の意図をくみ取り、「重要なことに集中するためには、不要な環境を手放す必要があります」「今の職場が成長を妨げているなら、転職は合理的な選択です」といった回答を作るかもしれません。文章としては筋が通っています。しかし、職場に残る場合の可能性や、環境の一部だけを変える選択肢は、十分に検討されていないかもしれません。AIが一方的なのではなく、最初に与えた問いが一方向を向いているのです。反対の可能性も検討させる同じ相談でも、問い方を変えると回答の幅が変わります。「今の職場を続ける場合と辞める場合の両方を検討してください。私が辞める結論へ誘導している可能性も指摘してください」このように尋ねれば、AIは転職を正当化するだけでなく、「職場全体ではなく、特定の人物との関係が問題なのではないか」「異動や業務
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