ロベルト・バッジョとウィルド(運命)――94年ワールドカップ決勝 ブラジル対イタリア
「(ロベルト・バッジョ)外したぁぁ」94年ワールドカップ決勝、ブラジル対イタリア。延長でも決着がつかず、PK戦に突入しました。3-2で迎えたイタリア5人目のキッカー、ロベルト・バッジョ。ここで決めれば3-3でブラジル5人目のキッカーへ、外せばブラジル優勝という局面でした。あれからもう30年以上が過ぎ去っているというのに、実況の方の声と、勝敗が決まった時のバッジョの後ろ姿が目に焼き付いています。ルーンには何も書かれていないブランクルーンというものが存在します。カードにも石にも何も書かれていません。これはウィルドと呼ばれ、運命や未知なるもの、不可避の流れを示します。あの後ろ姿は、私には今でも言語化出来ません。ただ、こんな凄い人でもこんなことが起こるんだと思ったのを覚えています。そしてこの決勝が行われたのは7月。5月にブラジルの英雄アイルトン・セナがレース中に事故死しました。このブラジル優勝がブラジル国民にもたらしたもの、それは天から差し込んだ一筋の光だったのかもしれません。私はウィルドを見ると、この決勝戦を思い出します。この決勝戦には大きな力、不可避の流れが働いていたのかもしれないと思わずにはいられないのです。「何でこんなことになったんだろう」と感じるような出来事や流れは、誰の人生にも一度は起こり得るものだと思います。そのような出来事の中で、不安や愚痴をそのままお話しいただくなかで、見えてくるものもあるかもしれません。必要であれば、ルーンでヒントをお伝えさせていただきます。
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