相手の沈黙の意味を、霊視で確かめた話
四月の終わりに咲くカキツバタは、どこか静かな気品を持った花だと思う。水辺に群れて咲く紫の花びらは、風がなくても揺れているように見える。古くから日本人に愛されてきた花で、万葉集の時代から詩に詠まれてきた。恋する人を待つ気持ちを、この花は何百年も前から知っている。「幸せは必ず来る」「思慕」という花言葉を持つのも、きっとそのためだろう。万葉集のなかにあるカキツバタの歌は、恋人への深い思いを詠んだものが多い。会いたくても会えない、気持ちを伝えられない、それでもあなたのことを想い続けている。そういう静かで切実な感情が、この花の姿に重なってきた。あなたにも、誰かのことをずっと考えてしまう時期があるだろうか。気持ちを持て余したまま、でも動けなくて、ただ時間だけが過ぎていく。相手に連絡すべきか、それとも待つべきか。もしかしたら自分の気持ちに気づいてくれているのかもしれない、でもわからない。そんなふうに揺れていた方からのご相談を、以前受けたことがある。三十代の女性で、職場で知り合った男性のことが離れなくなったと言っていた。特別なことをされたわけではないのに、気づいたらその人のことを考えている。嫌いになれたらまだ楽だけど、そうもいかないと。霊視で視ていくと、その男性の側にも確かにこちらへの意識があった。ただ、彼は自分の感情を表に出すことが極端に苦手で、踏み出せずにいるのが見えた。もどかしさを内側に抱えたまま、でも関係を壊すのが怖くて動けない、そういう状態だった。そのことをお伝えしたとき、彼女は少し泣いた。「伝わってたんですね」と言っていた。鑑定後にご自身から少しだけ気持ちを示す行動を取られて、それ
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