小説AGE第3話。文章、代筆、イラスト、キャラクターデザイン喜んで請け負います。
目標に狙いを定め上空高度から、シューティングスターは"蒼き狼"めがけ、一気に急降下した。シゲハルの奇襲作戦の開始である。
(何かが襲ってくる......。)
あらゆる方面に神経をとがらせて海上を航行するスオウとカズキ。とくにカズキは突如世界が、"得体の知れない殺気"によって、一変したのを情け容赦なく味わわされることになった。まわりをとりまく大気が、ピリピリと彼の肌をつんざき、恐怖で震撼させるのをひしひしと感じた。そして彼は、狡猾に獲物を狙う鷲の鋭い刃が、今にもその背中を貫こうとする、狂おしいほど破壊的な修羅の空間と、波の平穏な恐ろしいまでの静寂が交錯するその瞬間、この世の破滅を見た。
すなわち"悪魔"が限りなく、スオウの搭乗する蒼き狼に、目にも止まらぬ速さで近づき、その刹那一瞬で、胴体内爆弾倉から的確に、爆弾を目標に投下した。
「ズドーン!」
爆弾の炸裂とともに、凄まじい爆音があたり一面に響き渡った。間一髪、爆発をギリギリのところで逃れた、蒼き狼とそれを追う悪魔こと"シューティングスター"は、一気に海上を、目にも止まらぬ速さで駆け抜けていった。
ここで、シゲハルが戦闘機シューティングスターをして行った、"急降下爆撃"について言及しておこう。それは上空高度から、主に戦艦や空母を標的にし、急降下しながら照準を合わせ、爆弾を投下するものである。目標にかなり接近するため、爆弾の命中率は高いが、同時に弱点もはらむ。すなわち急降下を遅い速度で行うと、戦艦などの軍用艦から、狙い撃ちされてしまうのである。かといって速度を上げすぎると、そのまま海に落ちてしまう危険性があるので、熟練のパイロットを
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