【第1回】病院のカタチができる前に、ITのカタチをつくる仕事
「この部屋、どう使うかはまだ決まってないけど、パソコンとプリンタ置けるようにしておいてください」病院の新規開設に関わったことがある方なら、一度は聞いたことがあるかもしれません。電子カルテを導入する立場として、この“未定だらけの中で決める”というミッションが、最初の大きなハードルでした。建物の完成は数ヶ月先。診療の流れも確定していない。それでも、私たち情報システム部門は、LANの設計・PCの台数・Wi-Fiの位置を今すぐ決めなきゃいけない。極端な話、「まだ壁がないけどアクセスポイントはどこですか?」という会話が普通に交わされます。「電子カルテを入れたい」と言われたら、それはもう、端末の数・スキャン運用・帳票設計・データ保存先・セキュリティ構成まで全て自動的に含まれてくる。でも現場では「何に使うかは診療が始まってから決めます」と言われることもあります。……そんなことある!?と思いながら、想像と仮定で構成を練っていくのが、最初の仕事。ここで大事なのは、「とりあえず仮で組むけど、あとで変えられる柔軟さ」を前提に構成を考えること。そして何より、「その構成で、実際に診療ができるか?」を想像し続けることだと私は思っています。次回は、開院直前の“詰め”作業と、電子カルテ稼働テストの裏話をお届けします。
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