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「AI 時代の大衆社会の変質と民主主義」香川大学(法)後期2019年

(1)問題問題1 次の文章は、 将来, AI(人工知能)ネットワークと政治参加·政治決定の在り方について述べたものである。将来,有権者が選挙で候補者または政党を選び投票する際、投票所において, AIが自然人の判断を代行する「自己決定支援アプリ」が活用され、そのアプリが有権者に代わって政治的判断を行う(=どの候補者または政党へ投票するかを決定する)ようになる可能性とその問題点について考察している。この文章を読んで、設問1および設問2に答えなさい。①  AI やロボットとの共生を考えていくうえで、 統治の領域は、 AIとの「相性」があまり良好であるとは言えない。その理由は3点ある。②  ひとつは、統治の領域においては、長い歴史を経て民主主義が発達したが、それによって自然人だけが平等に政治に参加すべきであり、それ以外のものが政治には参加すべきではないという考えが確立されているという点である。③  自然人の思考回路と同様に、あるいはそれをこえて思考をすることができる AIが誕生し、ロボットが広く普及して社会のなかで大きな役割を果たすようになったとしても, AI によって思考するロボットに選挙権を与えるべきかという問いには、多くの自然人が反対するに違いない。④  もうひとつは、自然人よりも AI のほうが合理的·客観的な判断とそれに基づく意思決定が望まれるものはない。しかし、実際には統治の領域ほど非合理的な判断や意思決定がまかり通る世界もないかもしれない。それは、市民社会から大衆社会への変容と選挙権の拡大によって、理性を備えた自然人だけが統治に参加することよりも、原則としてすべての自然人
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