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「基軸通貨と非対称的な関係」慶應義塾大学経済学部2021年

(1)問題 次の課題文を読んで,設問A。Bに答えなさい。 [ 課題文 ] ① 二五年ぶりにロ一マを訪れました。そこで気付いたことが二つほどあります。一つはアメリカの存在の小ささ,もう一つはアメリカの存在の大きさです。 ② ロ一マの町は観光客であふれています。耳を澄ますと。ドイツ語,日本語,中国語,フランス語,韓国語,英語ありとあらゆる国の言葉が聞こえてきます。四半世紀前にはどこに行っても英語しか聞こえてこなかったのに,何と言う様変わりでしょう。 ③ ところが一歩,観光客相手の店に入るとどうでしょう。そこはアメリカが支配する世界です。どの国の観光客もなまりのある英語で店員と交渉しています。代金支払いもドルの小切手やアメリカのクレジットカードで済ませています。 ④ かくも存在の小さくなったアメリカがなぜかくも存在を大きくしているのか。これはロ一マの町を歩く一人のアジア人の頭だけをよぎった疑問ではないはずです。現代の世界について少しでも考えたことのある人間なら、だれもが抱く疑問であるはずです。 ⑤ アメリカの存在の大きさ――それはアメリカの貨幣であるドル,アメリカの言語である英語がそれぞれ基軸通貨,米軸言語として使われていることにほかなりません。 ⑥ では,基軸通貨,そして基軸言語とはなんでしょうか。単に世界の多くの人々がアメリカ製品をドルで買ってもドルは基軸通貨ではなく,アメリカ人と英語で,話しても英語は基軸言語ではありません。 ⑦ ドルが基軸通貨であるとは,日本人がイタリアでドルを使って買い物をし,チェコの商社とインドの商社がドル立てで取引をすることなのです。英語が
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