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定年後の“趣味生活”はイヤ、学生時代のひとり暮らしをもう一度、もっと楽しく!!

週末は自宅とは別の小さなアパートでひとり暮らしのまねごとをしている。そこを秘密基地と称する。こんな暮らしをするようになったのは月並みながら定年退職がきっかけである。  なにか趣味を持ってプロ顔負けの腕前になってみようかといったことも考えた。音楽教室の無料体験を試したこともある。でも、どうもしっくりこない。 ひとりで趣味の世界に没頭するようなことを言いながら、どうやら自分を認めてほしいという、自己承認欲求が顔を覗かせている。そんなことを考えて、もはや“趣味”は足を踏み入れるところではないと見極めた。そう考えると気分はスッキリと楽になった。そもそも、何かを目標にする、あるいは何か“意味”のある生き方などに縛られる必要はない。そうとなれば楽しいこと、いわば快楽追求型の生活はどうだ。うん、それがイイとなる。 そこで思い出したのが地方都市でひとり暮らしをした学生時代である。 18歳でひとり暮らしを始めるとき、なんと胸が躍ったことか。とても楽しい時期だった。 ただしもちろん、青年期の自由は不安を抱えながらの状態ではある。 将来に対する漠然とした不安、何物かを捕まえなければならないという焦燥感、そして寂しさと欲望との葛藤。 しかし60歳をすぎれば、焦ることはない。 ということで、定年が間近になった冬、秘密基地の場所を定めた。場所探しにそれほど時間はかからなかった。 前を向けば間近に商業施設や官公庁、振り返れば川や山野の自然が広がる。これって地方都市の住みやすさだ。
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