「病気」の持つ「三つの功徳」
北村敦以下、亀井勝一郎さんの文章を抜粋します。 「『病気』の持つ『三つの功徳』 一、生命力の自覚 。 ニ、自然と人生に対する 繊細な感情が磨かれること。 三、何ものかに祈ろうと思い立つ心が 自然にわいてくること。 私は、思う。 真の意味で健康な人間とは、 病気をしたことのない人間ではない。 病気をし、あるいは死の危機と戦って、 それを克服したところに真の意味における 健康があるのではないかと。 病気は生命の自覚をもたらすとともに、 精神の抵抗力の自覚を 伴うのではなかろうか。 病気は、人間の心を孤独のうちに 柔軟にする。 普段は心にも留めなかった 人間の心の微妙さに通ずるようになる。 あるいは、草木の美しさや、 窓辺に訪れる小鳥の姿に 心を惹かれるようになる。 ささやかなところに満ち溢れている 自然の生命を改めて発見する。 また、それにもまして肉親や 看護の人々の心の状態に 敏感になるだろう。 自然と人生の様々な陰影に目を開く。 『もののあはれ』 を知るといってもよい。 こういう経験は、人間の心を 知らず知らずのうちに 高く尊いものにする。 ともあれ病気をすることによって、 デリケートな感覚が養われる ということは、 病気の一つの功徳といってよかろう」 私は、働き盛りの四十代から五十代にかけて、 酷い頭痛に悩まされました。そして、頭痛がなくなったと思いきや、この二年、仕事もできないほどの酷い痛みを「首」「肩」「腰」に抱え、毎日、その痛みと
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