兵法の謀略編 偽書の計で、古くは曹操が玄徳の軍師・徐庶を引きはがすために、郭嘉の策を使ったなどの例がある。離間の計と似ているが、これは、相手から引きはがして自分のところに引き寄せるという計でかなり込み入っている。内容は、魏にいるママが病気で先がないから早くあいにおいでというママの手紙で徐庶を釣ったのである。
国内でも戦国時代にローカルであるが、山形城の最上義光が、天童城の延澤という家老が強く賢く攻めあぐねていたので、最上が延澤に最上の家老として天童以北の領地を与えるという、任命書を多数書いて天童城下でわざと役人につかまったりした。延澤は裏切り者として、とらえられそうになるも、剣も達人なので天童を逃げ、仕方なしに山形・最上を訪ね、直ぐに家老になり、天童攻略の軍備にはいったら、天童城主は戦争もせず逃げて行った。
さてこの偽書の計、いまはラインやメール、SNSのID略奪によってかなり実行されている。犯罪であるので、申し立てを勧めているだが、運営の対応は遅いことと、相手が未成年であることなどで泣き寝入りが多い。
例えばあなたのSNSを奪ってあなたに成り代わり、自分の彼Aに対して、誰かBが「あなたといるとお話してても退屈、体も口も臭いし、顔も猿みたい。私C君と一緒にいて✖✖したり、○○したり、**してもらうと最高。」なんて打ち込まれたら終るね。時々、男性の仕事相手でもID乗っ取られて、いろいろなビデオやメールが来るので、やられてるなとわかるのだが、パスワード管理は大切にということになる。被害にあっているのは、友人、SNS仲間では推定できたりするのが原因だろう。高校生くらいで多発しているらしいが、一般社会人でも時々乗っ取られている。
この偽書の計、犯罪なのでやる方ではなくて、引っかかってよい人材を失わないようにしないといけない。
偽書の計に引っかかるには、仕掛ける前にいろいろ相手のこと、相手の人間関係のことの観察ができていないと成功しない。
したがって防衛するには偽書の計で壊れる関係かどうか顧みて対策を作るしかない。また一つのIDやアドレスで通信しないで、大切な人とはだれでもIDと分ける対策をとろう。
また偽書の計で離れるのは恋愛では初動で関係が深まらないうちが多い。毎晩一緒に過ごすようになったらあちらの連絡のほうが濃密なので偽書がばれるだけだ。
先に上げた戦国の偽書の計は主従が裂かれたように見えるが、もともと主従に亀裂があるのである。玄徳は曹操に敗れて逃げるとき数万の民衆とともににげ盾にしたのを、徐庶はこの偽善者やろうと思ったのだろうと言われている。天童城主は延澤より無能で武道も弱かったため猜疑心だけ強かったといわれる。占って主にそのような星があった場合、偽書があろうがなかろうが、中傷や嫉妬で壊れる関係と前もって備えておく必要がある。