19歳の3月、受験したすべての大学から不合格通知が来ました。私は浪人までしたのに。しかも偏差値の低い大学を受験して4校すべて不合格でした。自分の努力不足だったかもしれません、理系大学は基本難関で志望校を間違えたのかもしれません、90年代初め、まだ受験生が多く受験倍率の高い時代だったのかもしれません。とにかく私は大学に入学できないのです。最後の不合格通知が来た日から毎晩寝る前に自然と涙が出てきました。こんな涙は生まれて初めてでした。
落ち込んでいた中、父がアメリカ留学の話をしてきました。もう日本の大学は行けそうにないからアメリカで語学研修を受けたあとにアメリカの大学に進学してはどうかという話です。初めは不安でしたがもうこの道しかないと私は渡米を決断しました。
もちろん初めの問題は英語でした。日本の大学全敗の私がアメリカに行ったくらいで英語がグングン伸びるなんてことはありません。しかも留学は現地で生活しながら勉強することです。書く、読む、聞く、話す、すべてが必要になります。そして異文化の理解。海外旅行も行ったことのない私が欧米の文化を理解、くだけた言い方をすると「ノリ」がわかるまで数年かかりました。さらに学校はイリノイ州の地平線の先までトウモロコシ畑が広がる日本で見たことないくらいの田舎。ここでは寝ること以外すべてが勉強でしたが受験の教科書暗記だけの勉強とは違った充実感を感じていました。生活すべてが私の人生を豊かにする糧となる、そう感じることができました。
私は優等生ではなかったので大学卒業まで語学研修、コミュニティカレジ(日本の短大)から4年制大学3年生編入という段階を踏んで学士を取得しました。大学を卒業するくらいには友達は全てアメリカ人で地元の人のように生活できるようになりました。そして卒業間近、両親が大学院進学のチャンスをくれました。そして私の最終学歴はMBA(経営学修士)となって帰国することができました。
まさか私が米国MBAを取得できるとは10代のころの私には想像もつきませんでした。世界中の人に会って楽しいこと、勉強になったこと、愛し合ったこと、喧嘩したこと、悲しかったこと、アメリカは私の第2の故郷になりました。お世話になった人は数知れず。御恩は一生わすれることができません。
アメリカ留学で得たものは語学力や学位だけではありません。自分の力を開花させ進歩させる力が付きました。それはここぞという時に頑張る力であり自分を成長させるために常に学習する力です。もちろん学位も語学力も今の仕事や生活に大いに役立っています。今の職場では毎日アメリカ人と日本人と英語、日本語で仕事をしています。異文化、多言語の中でやりがいのある仕事です。プライベートでは世界の友達とSNSで交流しています。私は留学で人生がすばらしいものに変わりました。皆さんも留学で素晴らしい人生を築いてください。
留学は私の人生を大きく変えてくれました。日本の大学受験に失敗した私にもう一度チャンスをくれたアメリカに感謝しています。辛いこと、楽しいこと、たくさんありましたがすべて私を成長させてくれる試練でした。今は逆に日本の大学に入学しなくてよかったとくらい思っています。留学で得た学位、語学力、世界中の友人。すべてが私の宝物です。私はいつも前に進もう、進歩しようと思っています。それはあの留学経験があるからです。
皆さんも海外留学にご興味があればぜひ挑戦していただきたいです。私は留学斡旋会社を経営してはいませんが1留学経験者として生活のこと、勉強のこと、なんでもアドバイスできれば幸いです。