制作の依頼や相談の際のポイント

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音声・音楽
こんにちは!
ショーゴ@令和歌謡・CityPop作曲家です。
いつもありがとうございます。

今回、ブログ初投稿ということで、ココナラ以外の場でもよく質問を受ける、
「制作の依頼や相談の際のポイント」や「こんなことされると正直困ってしまう」をテーマに、私の経験も踏まえてお話ししたいと思います。

このテーマは、依頼者(購入者)にとっての注意事項でもありますが、クリエーター(出品者)にとっても参考に出来る点もあるかなと思いますので、参考にしていただければ幸いです。
あとは音楽に限らず、動画やイラスト等、誰かに制作を依頼する時にはどの場面でも共通して活用できると思います。

〜依頼や相談の際のポイント〜

①依頼内容を明確に、そして詳細までイメージする

当たり前のように思えるかと思いますが、特に初めて依頼される方にとっては意外と難しいことでもあります。
例えば「編曲してほしいです!」という明確な依頼がよくありますが、実は詳細までイメージできていない方が結構いらっしゃいます。

・編曲から伴奏制作までして欲しいのか
・編曲だけしてもらって、実際の演奏は依頼者の方でされるのか
・ライブで演奏するためのものか、音源作品にするものなのか

などなど、私が編曲した後のことが今ひとつ決まっていない、決まっていても伝えきれないという方が見受けられます。
これによって、こちらの作業内容や段取りも変わってきますし、当然金額や納期も変わってきます。
最終的な「目的」をある程度はっきりさせた上でご依頼いただくと、やり取りも非常にスムースにできるかと思います。


②予算(価格)と依頼内容が適切かどうかイメージする

この「予算」が、なかなか相場も一般的にはわかりにくいというのもあり、
「希望の予算を伝えて失礼にならないだろうか?」とか、「自分の思っている依頼内容がものすごく高額になるのでは?」といった、様々な不安を持たれている方も多いと思います。
こういった不安は、私も含めて誰にでもあることで悪いことではないです。
ただ、「価格=サービス内容=クリエーターの労力」になるので、それが希望予算と依頼内容が適切かどうかのイメージはある程度持っておいた方が良いと思います。

例えば「ドラム、ベース、ギター、ピアノを使ったバンドサウンドを10,000円で作ってほしい」と考えたとして、クリエーターが編曲やそれらのパートの演奏をどれだけの時間と労力をかけて作るのかという具体的なイメージを持つことです。
「おそらく24時間(1日8時間×3日分)ぐらいは必要かな」とイメージを持ったのであれば、それが「10,000円」(時給換算で417円ほどw)というのが適切かどうか、という所ですね。
ご自身が普段どれだけのお仕事を、どれだけの報酬でされているのかを照らし合わせるのもありかもしれません。
ただ、金額を安く設定して依頼することは悪いことではありません。
ほとんどのクリエーターの場合は、希望の予算に出来るだけお応えする、かつ自分に大きな負担がかからないようにコントロールしますので、この点はご安心ください。


③納期までの行程をイメージする

「いついつにライブで披露したい、音源に仕上げてリリースしたい」
こういった具体的な日程を設定して、そのためにはいつまでに納品が必要かといった「逆算」がポイントになってきます。
ライブで披露するための練習、音源に仕上げるためのレコーディング、配信手続き完了までの日数等々、納品完了後からリリースまでの間に様々な行程も考慮する必要があると思います。
あとはクリエーターのスケジュール状況にも関わってきます。
具体的にいつまでにほしいといった要望があれば、必ず伝えるようにしましょう。


④提出する資料を整理する

制作するにあたって、資料が全くないような状態で着手することは基本的にありません。
編曲であれば弾き語りのデモ音源やコード譜、歌詞にメロディをつけて欲しいということであれば歌詞のデータ等、依頼内容によって様々です。
例えば、複数曲の編曲という依頼であれば、それぞれのデモ音源やコード譜のファイルに「曲名を入れる」といったことです。
よく「新規録音123」とか「歌詞①」といった形で送られてきます。
しかもこういったものが何種類(Aメロとサビでファイルが別れている等)も送られてくることもあります。
これらを区別するだけでもかなり時間と労力がかかりますので、「ファイル名(曲名)」をきちんと明記するといった工夫もあった方が助かります。
提出する資料は、確認する側のことを考えて準備することが大切です。



以上が大きなポイントになってくると思います。
私だけでなく、他の方へ依頼される際もこの辺りを意識すると、気持ち良いお取り引きができるかなと思います⭐︎

そしてここから先は「こんなことされると正直困ってしまう(トンデモエピソード?)」になりますが、
ちょっと辛口内容w
どちらかといえばクリエーター視点の話になるかと思いますので、それ以外の方はここで引き返していただくのも良いかもしれません。
依頼者の方でも、「ひょっとしてクリエーターに迷惑かけてるかも?」と気になった方は先にお進みください。

ココナラに限らず、過去に様々なご依頼を受けてきましたが、
困ったことや正直しんどいこともたくさんありました…

そのいくつかをご紹介!


●ギャラ未払い!

先にお伝えしておきますが、ココナラではこういったトラブルは起きないシステムになっているのでご安心くださいw
私がココナラに出品する前に、こういったトラブルがありました。
それなりの時間をかけて作業して初稿を提案した所「気が変わったのでキャンセルしたい」との返信。
すでに半分以上は作業してるので、その分の報酬(およそ半額)を支払って欲しい旨を伝えた所、既読スルー…
無事、半額の報酬は受け取れたのですが(どう対応したかはまた別記事にしたいと思います)、駆け出しフリーランスで初めて起きたトラブルだったので、ショックは大きかったですね!
依頼される前に、支払える金額なのかどうかもしっかり考えていただきたいと思います!


●1曲分の依頼で、大量のデータが送られてくる!

イントロ、1番Aメロ、1番サビ、間奏etc
これがギター、ベース、ボーカルetc各パートごとにバラバラの状態で送られてきたものを、一曲にミックスしてほしいという依頼もありましたw
通常は各パートごとですね。これが各構成でバラバラ、ファイル名もバラバラ、それぞれの開始タイミングもバラバラ、何もかもがバラバラの状態を整理する所からスタートして、一曲に仕上げるのは本当にしんどかったです…
前述した依頼ポイントにも記載してますが、こういった資料(ファイル)の整理は最低限していただきたい所です!
※もしこちらに整理させるのであれば、その分の報酬も必要になります。


●鼻歌メロディがリズムもキーも全てがバラバラ!

「鼻歌メロディをアレンジしてほしい」というご依頼ですね。
クリックや簡単なリズムをバックに、きちんと鼻歌メロディを乗せられている方もいらっしゃいますが、中にはそうでない方も…
稀なケースではあるのですが、本当に無音の状態での鼻歌にメロディを付けるのは至難の業です!
例えば、童謡「かえるのがっしょう」を手拍子を叩きながら歌うとしましょう。
歌い出しの「か」の部分が手拍子と同じタイミングで歌うのが、そうでないのか…
有名曲なので分かると思うのですが、未知の曲のリズムがない状態だと、メロディの始めりのタイミングがわかりません。
せめて手拍子を叩きながら(昔の宴会でよくあるような感じw)鼻歌メロディを吹き込むようにしてください。
あとは転調しまくりの鼻歌もよくあります。
この鼻歌の音程を崩さずに、忠実にバックの音を付けて、依頼者さんにお聞かせするとほとんどの場合は「不自然です!」と帰ってきてしまいます。
歌ってる側(依頼者さん)からすると、転調とか意識せずにメロディを歌われてると思うのですが、音楽的にじっくり検証してバックの音を付けると、不自然になることもあります。
この辺りは、音楽の3大要素(メロディ、ハーモニー、リズム)を、感覚的に出来ているかどうかがポイントです。
鼻歌メロディのアレンジ案件の場合、メロディだけでなく、ハーモニーやリズムも意識することが大切になってきます。
これを聞くと「3大要素とかよくわからない初心者にはハードルが高いのでは?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
わからないことを素直に受け入れて、詳しい人の意見にしっかり耳を傾けることが大切だと思います。


●音信不通!

これも意外と多いですね。
ご依頼を受け、こちらの確認事項に対して全く既読にならず、お取引が中止になったりすることも…
あとは見積もり相談中の音信不通でも結構困ることもあります。
「いついつまでに、いくらで、こんな制作は可能ですか?」というご相談に対して、
「こちらのスケジュールの調整次第では対応可能です。」というこちらの回答に、何の反応もない…w
もう依頼がないものだと思っていたら、だいぶ時間が経ってから正式な依頼が来て、スケジュールの調整に難儀することも…
こういったやり取りは、双方できる限りマメに行う、
マメに行うのが難しければクリエーター側が、納品までの細かい制作スケジュールや段取りを先に伝えておくといった工夫も必要になります。


●不当に値切る!

これは一番多いことで、一番苦労する所です…
前述した「依頼や相談の際のポイント」にもあるように、「価格=サービス内容=クリエーターの労力」なので、
「値切る=クリエーターの労力を削る=サービス内容(クオリティ)を削る」になるため、
依頼者にとってもクリエーターにとっても不本意なことになります。
前述した「ドラム、ベース、ギター、ピアノを使ったバンドサウンドを10,000円で作ってほしい」というのを例にすると、
クリエーターは「時給換算1,000円(全国平均の最低時給は930円と言われているので)以下のサービスにはしたくない」と思ったとします。
となると、上記の制作は所要時間10時間になる訳です。
各パートの編曲や作業時間を2〜3時間で制作することになります。
「あなたの大切な楽曲を、そのぐらいの時間(労力)で仕上げること」に対して、お互いに納得できるかどうかがポイントになってきます。
予算がないからクオリティを削られるのは仕方ない、と割り切っていただく分には全く問題ないのですが、中には「予算ないけど自分の大切な曲なのでクオリティは下げて欲しくない」という相談も多々あります。
気持ちはとてもわかりますが、クリエーター側の労力もしっかりイメージしてほしいと思います。


他にもいろいろありますが、大きな所だと以上になります。

よく「お客様は神様」という言葉を聞きますよね。
何となく「お金を払った客が神様で、何をしたっていい」のような意味合いで使われますが、本来(歌手の三波春夫さんによる名言)は、
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』

つまり、演者(クリエーター)がお客様(依頼者)に対しての気持ちであって、決して依頼者側が使うべき言葉ではないのです。

私はどんなご依頼に対しても、上記のように「お客様は神様」と思って、敬意を持って丁寧に対応して参りますので、そこを信じて、ぜひ私を頼っていただければ幸いです

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