エントリーシートを前に、手が止まる。理由を聞くと、いちばん多いのはこれです。
「書けるような実績が、ない」
大会で優勝した。組織を立ち上げた。そういう"強い話"を持っている人のほうが少数です。私は文章の代筆・編集を仕事にしていますが、ESは実績の派手さではなく、「順番」と「具体性」で決まることが多いと感じています。
平凡に見える毎日からエピソードを掘り起こす、3つの質問を紹介します。
◆ 3つの質問
思い浮かべるのは、アルバイトでもゼミでも部活でも、日常の一場面で構いません。その場面に、この順番で質問してみてください。
1. そのとき、何をした?(行動)
2. なぜ、そうしようと思った?(理由)
3. その結果、何が変わった?(変化)
◆ たとえば、こんな平凡な話でいい
「アルバイト先で、注文の聞き間違いが多かった」という話があるとします。これだけだと失敗談です。でも3つの質問を通すと、こうなります。
何をした?──注文を復唱するタイミングを変えて、メモの書き方を自分なりに作り直した。
なぜ?──忙しい時間帯ほどミスが増えることに気づいて、記憶ではなく仕組みで防ぎたかったから。
何が変わった?──聞き間違いが減って、新しく入った人にもそのメモの書き方を教えるようになった。
これで「課題に気づいて、自分から動いて、まわりにも広げた人」の話になります。盛っていません。順番を整えただけです。
◆ コツは「盛らない」こと
読み手は、話の派手さではなく「この人は入社後も同じように動けるか」を見ています。だから、実際にやったことを、やった理由と一緒に書くほうが強い。数字を使うなら事実の範囲で。小さくても本当の話は、面接で深掘りされたときに崩れません。
◆ それでも手が止まるときは
質問はわかった。でも自分の経験のどれを選べばいいか分からない。書いてはみたけれど、これで伝わるのか自信がない──そんなときは、経験を箇条書きのメモにして渡していただくだけで大丈夫です。エピソードを一緒にほどいて、読み手に伝わる順番に整えます。あなたの言葉と事実の範囲で仕上げるので、面接で困ることもありません。
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(取り扱い: ES・職務経歴書・自己PRの作成・添削 / ほかに 退職のあいさつ・スピーチ・各種文章の代筆・編集)