初めてリーダーや責任者を任されたとき、多くの人が最初にぶつかる壁があります。
それは、
「自分が何とかしなければいけない」
と思いすぎてしまうことです。
部下の相談を聞く。
上司から数字や改善を求められる。
現場の不満を受け止める。
人が足りない中で、日々の業務も回さなければいけない。
気づけば、自分の頭の中だけで全部を抱え込んでしまう。
私自身も、若くして現場責任者を任されたとき、まさにそうでした。
現場で起こる問題を、全部自分の責任のように感じていました。
スタッフの不満も、業務の遅れも、上司からの期待も、数字のプレッシャーも、すべて自分が受け止めなければいけないと思っていました。
もちろん、リーダーには責任があります。
でも、今振り返ると、リーダーに必要なのは「全部を一人で背負うこと」ではありませんでした。
大事なのは、問題を分けることです。
たとえば、現場で起きている悩みには、いくつか種類があります。
自分が今すぐ判断すべき問題。
上司に相談すべき問題。
部下と一緒に考えるべき問題。
仕組みとして見直すべき問題。
今はどうにもできない問題。
これらを全部まとめて「自分が何とかしないと」と考えると、心も体も持たなくなります。
リーダーがしんどくなる理由の一つは、能力がないからではありません。
問題を分けないまま、全部を自分の中に抱え込んでしまうからです。
特に、真面目な人ほど危ないです。
「自分が弱音を吐いてはいけない」
「部下の前ではしっかりしていないといけない」
「上司に相談したら、能力がないと思われるかもしれない」
「自分が我慢すれば、現場は何とか回る」
そう考えて、どんどん相談できなくなっていきます。
でも、リーダーこそ、頭の中を外に出す時間が必要です。
誰かに話すことで、悩みが消えるわけではありません。
けれど、話すことで「何に悩んでいるのか」が見えてきます。
人の問題なのか。
仕組みの問題なのか。
自分の伝え方の問題なのか。
上司に相談すべき問題なのか。
今は受け止めるだけでいい問題なのか。
これが整理できるだけでも、次に取るべき行動はかなり変わります。
リーダーは、孤独になりやすい立場です。
部下には言えないことがある。
上司にもそのまま言いにくいことがある。
同僚に話すと、愚痴っぽくなってしまうこともある。
だからこそ、利害関係のない第三者に話す意味があります。
私は、現場で責任者として働く中で、部下対応、人間関係、上司との板挟み、数字改善、業務改善など、さまざまな悩みに向き合ってきました。
その中で感じたのは、リーダーの悩みは、気合いだけで解決するものではないということです。
まずは、整理すること。
そして、自分が背負うべきものと、背負わなくていいものを分けること。
それだけで、少し前に進めることがあります。
もし今、現場のことで一人で悩んでいるなら、無理にきれいに話そうとしなくて大丈夫です。
まとまっていないままでも大丈夫です。
愚痴のようになっても大丈夫です。
「何に悩んでいるのか分からない」という状態でも大丈夫です。
そこから一緒に整理していくことはできます。
一人で抱え込む前に、まずは頭の中を外に出してみてください。