あらすじ
日本人の多くが「一家団欒」という言葉に憧れ、そうあらねばならないという呪縛にとらわれている。
しかし、そもそも「家族」とはそれほどすばらしいものなのか?
実際には、家族がらみの事件やトラブルは挙げればキリがない。
それなのになぜ日本で「家族」は美化されるのか。
一方で、家族という幻想に取り憑かれ、口を開けば家族の話しかしない人もいる。
そんな人たちを著者は
「家族のことしか話題がない人はつまらない」
「家族写真入りの年賀状は幸せの押し売り」
と一刀両断。
家族の実態を克明にえぐりつつ、「家族とは何か」を提起する一冊。
感想
本作は、「家族」という絶対的な聖域に踏み込んで深く掘り下げ、家族神話を見直すきっかけを提起する画期的な作品だと感じました。
家族であれば、わかり合うことが当然だ
家族であれば、言葉にしなくても通じ会えるはずだ
家族であれば、憎しみ合うはずがない
そんな”幻想”を一つずつしっかりと掘り下げてあり、読み応え十分です。
家族という枠組みは、時に自分自身が生きる道筋の足かせになることもありますが、それを足かせだと思うこと自体がタブーのような社会。
しかし、家族は一番身近にいる他人であって、あなた自身のことをすべて理解しているわけではなく、必ずしもあなたの味方になってくれるわけでもありません。
そこの境界線が曖昧なうちは、家族に対してとても息苦しさを感じると思いますが、明確な境界線が見えた時、あなたの息苦しさは解消されることでしょう。
家族関係で思い悩んでいる方、ぜひ手にとって自分と家族の境界線を確認してみてはいかがでしょうか。
こんな人にオススメ
・家族関係に息苦しさを感じている人
・「普通の家族像」に疑問を持っている人
・社会学や家族論に興味がある人