医療データには、多くの場合、
国の制度や業界標準に基づいて管理されている情報が含まれています。
たとえば、
JANコード、償還価格、特定材料名、診療材料コードなどです。
これらは、
日本全国で共通のルールを前提として扱われる
識別情報です。
この「全国共通である」という前提は、
メリットでもあり、デメリットでもあります。
メリットは、
これらの情報が正しく記録されていれば、
データが複数のファイルに分かれていても、
突合や集計を比較的シンプルに行える点です。
共通の識別情報があることで、
前提条件をそろえやすくなります。
一方で、
この前提が崩れた場合、状況は一変します。
JANコードや診療材料コードの誤り、
償還価格や名称の不一致などが含まれていると、
チェックや修正に多くの時間を要します。
本来作りたかったデータにたどり着くまでに、
大きな手戻りが発生します。
さらに難しいのが、
商品名や規格、サイズといった情報です。
これらは、
取引先やメーカーごとに
表示の仕方が異なることが少なくありません。
同じ内容を指していても、
表記が微妙に違う。
この揺れは、
データとして扱う際に
大きな障害になります。
だからこそ、
医療データでは
JANコードや診療材料コード、償還価格といった
共通の識別情報が重要になります。
表記が揺れていても、
基準となる情報が正しければ、
データ同士をつなぐことができます。
逆に言えば、
ここが崩れていると、
後工程でどれだけ工夫しても
処理は楽になりません。
私は、
こうした「揺れが許されない前提」を
基準にして、
Excelや帳票の設計を考えています。
医療データのような前提で設計しておくと、
他の業務データは
相対的に扱いやすくなります。
一番厳しい前提を置いて設計する。
それは、
特定の業界に限った話ではなく、
業務全体を安定させるための
考え方だと思っています。