「運動した方がいいのは分かっているけれど、外に出る気力が出ない……」
そんなことはありませんか?
梅雨の雨、真夏の猛暑、真冬の寒さ、花粉症の時期などは、外で運動するハードルが高くなりがちです。うつ病や抑うつ状態などで、外出そのものが負担になっている方もいるでしょう。
その結果、
「最近あまり体を動かせていない」
「体力が落ちた気がする」
「何か運動した方がいいとは思う」
と感じながらも、なかなか行動に移せない人は少なくありません。
この記事では、外出がつらい時期でも家の中で取り組みやすく、特別な器具も必要ない運動を3つご紹介します。
結論から言うと、運動は頑張りすぎなくても大丈夫です。
まずは1分でも、今より少し体を動かすことから始めれば十分です。
私は現役の図書館員で、管理栄養士の資格を持っています。
また、うつ病当事者として長年仕事を続けながら、無理なく続けられる健康習慣を試行錯誤してきました。
この記事を読むことで、外出が難しい日でも取り組みやすい運動や、運動を習慣化するためのコツが分かります。
「運動しなきゃ」と自分を追い込むのではなく、「これならできそう」と思える方法を一緒に見つけていきましょう。
厚生労働省も「今より少し多く体を動かすこと」を勧めている
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して歩行などの身体活動を1日60分以上行うことが推奨されています。
ただし、ガイドでは推奨事項の一番最初の項目として、
「今より少しでも多く身体を動かす」
ことを盛り込んでいます。
「どんな人も毎日60分以上歩きなさい」
ということではありません。
家の中で少し体を動かすことも立派な身体活動です。
まずは今の自分にできる範囲から始めてみましょう。
① その場足踏み
最も手軽なのがその場足踏みです。
テレビや動画を見ながらでもできます。
「運動する気力はないけれど、少しなら動けそう」
という日にも取り組みやすい方法です。
私の場合、図書館員でもあるため休日に読書をすることが多いのですが、ずっと座っていると体が重く感じることがあります。
そんなときは数分だけ足踏みをしながら本を読んでいます。
② 椅子立ち上がり運動
今回ご紹介する中で、特におすすめしたいのが椅子立ち上がり運動です。
やり方はとても簡単です。
椅子に座る
↓
立ち上がる
↓
また座る
これを繰り返します。
特別な器具も必要ありません。
膝や腰に不安がある方は無理のない範囲で行いましょう。
私自身も、雨などで外出したくない休日には、動画を見ながら5分ほど椅子立ち上がり運動を行うことがあります。
運動というより「少し体をほぐそう」くらいの感覚で続けています。
続けるためには、頑張りすぎないことも大切だと感じています。
③ ラジオ体操
ラジオ体操は短時間で全身を動かせる運動です。
子どもの頃に経験したことがある方も多いでしょう。
動画サイトなどでも簡単に視聴できます。
肩や腕、脚などをバランスよく動かせるため、
「最近あまり体を動かしていないな」
という方にもおすすめです。
全部やるのが大変なら、途中まででも構いません。
私自身、うつ病があります。
ラジオ体操は毎日行っているわけではありません。
朝起きて体がだるいと感じた日にだけ、だるさが少し和らいだと感じるところまで行っています。
迷ったら椅子立ち上がり運動がおすすめ
私が特に椅子立ち上がり運動をおすすめする理由は、続けやすさと手軽さです。
その場足踏みと同じく好きなテレビ・動画を見ながらでもできるうえ、椅子に座る時間があるため無理なく続けやすいのが大きなメリットです。
また、足の筋肉は体の中でも大きな割合を占めています。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、椅子立ち上がり運動は足腰を鍛える方法として紹介されています。
他の足腰を刺激する運動に比べて膝への負担を抑えやすく、
運動初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
そのうえ、太ももやお尻だけでなく、姿勢を支える腹筋や背筋も使うため、短時間でも効率よく体を動かせます。
「何をやればいいか分からない」
という方は、まず椅子立ち上がり運動から始めてみるのがおすすめです。
おわりに:続けるコツは「何かのついでに1分から」
運動が続かない原因の一つは、
「運動する時間を作ろうとすること」
かもしれません。
私がおすすめしたいのは、何かのついでに行う方法です。
例えば、
・テレビのCM中に椅子立ち上がり運動
・歯磨きをしながら足踏み
などです。
これなら「運動するぞ」と気合いを入れなくても取り組めます。
習慣化のハードルも下がります。
また、最初から完璧を目指す必要はありません。
1分だけ足踏みする。
椅子立ち上がり運動を1分だけやる。
ラジオ体操を途中までやる。
やり始めはそれくらいからでも十分です。
大切なのは、できる範囲で少しずつ体を動かすことです。
外出がつらい時期でも、家の中でできることはあります。
まずは今日、1分だけでも体を動かしてみませんか。
おまけ|ダイエット目的ならどれくらいやる?
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して、
・歩行などの身体活動を週23メッツ・時以上、
に加えて
・息が弾み汗をかく程度の運動を週4メッツ・時以上
行うことが推奨されています。
※いずれも3メッツ以上の強度で
難しく感じるかもしれませんが、
例えばその場足踏みなど普通の速さの歩行(約3メッツ)なら1日1時間程度、週に7時間ほどで目安である23メッツ・時に近づきます。
※1日1時間程度と書きましたが、朝昼夕20分ずつに分けても大丈夫です。
また、椅子立ち上がり運動(18 - 24回/分、約4メッツ)なら、1日10分程度を週6日行うと、運動の目安である週4メッツ・時に近づきます。
※同じく5分2回に分けても大丈夫です。
一方、ラジオ体操も全身を使う良い運動ですが、1回約3分と短いため、ダイエット目的というより「朝の体ほぐし」や「運動を始めるきっかけ」として活用するのがおすすめです。
なお、頻度を少なくしたい方は、通常のスクワット(約5メッツ)も選択肢となります。
単純計算では、1日10分程度を週5日ほど行うと、運動の目安である週4メッツ・時に近づきます。
ただし、スクワットは椅子立ち上がり運動より負荷が高いため、膝や腰に不安がある方は無理のない範囲で行いましょう。
なお、他の運動がどれくらいの強度(メッツ)なのか知りたい場合は、国立健康・栄養研究所などが監修した無料サイト「改訂第2版『身体活動のメッツ(METs)表』成人版」が参考になります。
ダンス、ヨガなど、さまざまな運動の強度の目安が掲載されています。
ただし、最初から細かく計算する必要はありません。
まずは今回紹介した運動を無理のない範囲で続けることを優先しましょう。
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参考サイト
谷本 道哉:生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)「安全かつ効果的に「足腰」を鍛える方法」(2026年6月1日閲覧)
厚生労働省:「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」, p9-10(2026年6月1日閲覧)
中江 悟司, 吉村 英一, 小野 玲:改訂第2版『身体活動のメッツ(METs)表』成人版(2026年6月1日閲覧)
厚生労働省 地域健康政策推進事業委託事業「生活活動のメッツ表」「運動のメッツ表」(2026年6月1日閲覧)