「眠くなる時間の正体」

「眠くなる時間の正体」

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式典って、どうしてあんなに眠くなるんだろう。

最初は単純に退屈だからだと思っていた。
だから、少し周りを観察してみた。

吹奏楽の学生たちはきちんと起きている。
この後も出番がある。タイミングがある。
自分が動く瞬間を待っているから、適度な緊張があるのかもしれない。

親たちはスマホを触ったり、本を読んだり、堂々と寝ている人もいる。
先生の話を「聞いている風」に座っている人も多い。

そこで、私も聞き方を変えてみた。

この先生は、子どもたちに何を伝えたいのだろう。
どんなふうに、伝えようとしているのだろう。

そう考えながら聞くと、少しだけ眠気がひいた。
同じ話でも、意識の置きどころが変わると、体の反応が変わる。

思えば、これは式典だけの話ではない。

家族の話でも、職場でも、友達でも。
正直あまり興味のない話題をだらだら聞いているうちに、
いつの間にか別のことを考えていたり、
ふっと意識が遠のいていたりする。

でも、相手の話そのものに強い興味が持てなくても、
話し方や表情、言葉の癖、声のトーン。
どこか一つに焦点を当てると、感覚が少し変わる。

退屈だった時間が、観察の時間に変わる。

受け身でいると、思考は止まりやすい。
問いを一つ置くだけで、景色が少し動き出す。

眠くなる時間は、つまらない時間というより、
自分が何も置いていない時間、なのかもしれない。

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