事業計画の立て方:フォアキャストとバックキャスト

記事
ビジネス・マーケティング

1.事業計画はどうやって作るのか

事業計画を作るとき、多くの会社ではまず数字を並べます。

「昨年の売上は○○。」
「今年は成長率○%。」
「原価率はこれくらい。」

そうして積み上げていくと、それらしい計画が出来上がります。
しかし別の作り方もあります。

まず将来の姿を決める。
「5年後に売上100億円にする」
「市場シェア10%を取る」
そして、そこから逆算して今やるべきことを考える。

この2つの考え方が
フォアキャストバックキャストです。
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2.フォアキャストという考え方

フォアキャストとは、現在から未来を予測する方法です。

例えば、
 • 今年の売上は10億円
 • 毎年5%成長すると仮定
すると5年後は約12.8億円になります。
この方法の強みは、現実との整合性が高いことです。

特に次のような場合に有効です。
 • 既存事業の計画を作るとき
 • 金融機関への説明をするとき
 • 投資回収の見通しを立てるとき

過去の実績をベースにするため、実現可能性の高い計画になります。
ただし弱点もあります。
過去の延長線から大きく外れにくいことです。

そのため、
 • 新規事業
 • 市場構造の変化
 • 事業転換
といった場面では、十分な計画にならないことがあります。
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3.バックキャストという考え方

バックキャストは逆です。
未来から現在を考えます。

例えば「5年後に売上30億円」と決めたとします。
現在が10億円なら単純な延長では届きません。

そこで考えます。
 • 新しい商品は必要か
 • 新しい販路は必要か
 • 投資はいくら必要か
つまり、未来の姿から今の意思決定を考える方法です。

この方法は特に次のような場面で有効です。
 • 新規事業を立ち上げるとき
 • 事業構造を変えるとき
 • 市場が大きく変化しているとき

過去の延長ではなく、目指す姿から戦略を設計できるのが特徴です。
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4.どちらが正しいのか?

結論から言えば、どちらも必要です。
フォアキャストは現実的な計画を作るときに強い。
バックキャストは未来の方向性を決めるときに強い。

例えば事業計画を作るとき、
1.バックキャストで目標を描く
2.フォアキャストで実現可能性を確認する
という順番がよく使われます。
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5.実務ではこうなる

実務では、計画がどちらか一方になることがよくあります。
 フォアキャストだけの場合 → 過去の延長の計画になる
 バックキャストだけの場合 → 根拠のない目標になる

重要なのは、両方の視点を行き来することです。
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6.論点と事業計画

これまでの記事では論点とは
「いま何を決めるのか」という問いだと書きました。
事業計画でも同じです。

例えば
 • 成長を取りに行くのか
 • 利益を安定させるのか
この論点が決まらないまま数字を作っても意味がありません。

事業計画は、数字を並べる作業ではありません。
経営の意思を数字に翻訳する作業です。
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7.最後に

事業計画は、数字を作る作業ではありません。
まず、どこを目指すのかを決める。
そのうえで、そこに到達できる現実的な道筋を考える。
バックキャストは「目指す方向」を示し、
フォアキャストは「現実との距離」を教えてくれます。
この2つを行き来しながら計画を磨いていくことで、
事業計画は絵に描いた餅ではなく、
経営判断のための道具になります。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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