こんにちは。
介護福祉士として18年、特別養護老人ホームや老人保健施設で勤務し、生活相談員として入所相談や家族相談にも携わってきました。
特養(特別養護老人ホーム)の費用を調べていると、
「負担限度額認定を使えば安くなるらしい」
という話を聞いたことがある方も多いと思います。
実際にこの制度を利用できると、食費や居住費の負担が軽くなり、毎月数万円単位で費用が変わることもあります。
しかし、相談員時代によくあったのが、
「使えると思っていたのに対象外だった」
というケースです。
実際にあったご相談では、
「負担限度額認定が使える前提で予算を組んでいた」
にもかかわらず対象外となり、
毎月4万円近く負担が増えてしまったご家族もいました。
だからこそ、施設探しを始める前に知っておいてほしいことがあります。
今回は、負担限度額認定の対象外になりやすいケースを5つご紹介します。
そもそも負担限度額認定とは?
正式には「特定入所者介護サービス費」と呼ばれる制度です。
特養や老健では、
* 食費
* 居住費(部屋代)
が発生します。
一定の条件を満たした方は、この費用の一部が軽減されます。
対象になるかどうかで、毎月の支払いが大きく変わる制度です。
※実は判定基準は第1段階~第4段階まで細かく分かれており、ご本人の収入や資産状況によって負担額が変わります。
〇 ケース① 預貯金が基準を超えている
もっとも多いケースです。
年金が少なくても、
* 普通預金
* 定期預金
* 株式や投資信託
* 国債
* 現金
などを含めた資産額が基準を超えていると対象外になります。
※ 💡相談員メモ
申請時には通帳の写しなどの提出が必要です。
施設見学を始める前に、
* 預貯金総額
* 証券口座
* 現金
を整理しておくと後で慌てずに済みます。
〇ケース② 配偶者に一定以上の資産がある
本人の預金が少なくても、
配偶者に資産がある場合は対象外になることがあります。
例えば、
本人の預金50万円
配偶者の預金1,000万円
というケースです。
ご本人だけ確認していて、後から対象外になるケースは珍しくありません。
※ 💡重要ポイント
住民票を分けても関係ありません。
負担限度額認定では、
「配偶者の資産は必ず合算して判定」
されます。
〇ケース③ 年金収入が基準を超えている
判定対象になるのは老齢年金だけではありません。
* 老齢年金
* 遺族年金
* 障害年金
も含めて判定されます。
そのため、
「課税年金は少ないから大丈夫」
と思っていたら、
遺族年金を含めて基準を超えていたということもあります。
〇 ケース④ 世帯内に住民税課税者がいる
負担限度額認定は、
原則として住民税非課税世帯が対象です。
同じ世帯に住民税を払っている方がいる場合、
対象外になる可能性があります。
特に同居家族が働いているケースでは注意が必要です。
〇 ケース⑤ 世帯分離すれば大丈夫と思っている
ネットでは、
「世帯分離をすれば安くなる」
という情報をよく見かけます。
しかし、それだけでは不十分です。
世帯分離をしても、
* 預貯金
* 年金収入
* 配偶者の資産
などの条件を満たしていなければ対象にはなりません。
### 💡相談員メモ
世帯分離は魔法ではありません。
実際には、
「やったけど対象外だった」
というご家族も少なくありません。
制度だけで判断せず、全体を確認することが大切です。
〇 負担限度額認定が使えないとどうなる?
対象外になると、
食費と居住費が全額負担になります。
特にユニット型個室では差が大きくなり、
毎月3万円〜5万円以上変わることもあります。
そのため、
施設探しを始める段階で、
「自分たちは対象になりそうか」
を確認しておくことが非常に重要です。
〇 まとめ
対象外になりやすいケースは次の5つです。
✅ 預貯金が基準を超えている
✅ 配偶者に一定以上の資産がある
✅ 年金収入が基準を超えている
✅ 世帯に住民税課税者がいる
✅ 世帯分離だけで何とかしようとしている
特養だから必ず安いわけではありません。
負担限度額認定が使えるかどうかで、毎月の費用は大きく変わります。
〇 最後に
私は介護福祉士として18年、そして生活相談員として多くのご家族のお金の相談にも関わってきました。
もし今、
✓ うちの親は対象になりそう?
✓ 特養に入ると毎月いくらかかる?
✓ 世帯分離は本当に必要?
✓ 費用を整理してから施設探しをしたい
という方は、お気軽にご相談ください。
制度の説明だけではなく、
「実際に毎月いくらになるのか」
「どの施設が予算に合うのか」
まで一緒に整理いたします。
後悔しない施設選びのために、まずは状況整理から始めてみませんか。
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