こんにちは。
介護福祉士として18年、特別養護老人ホームや老人保健施設で勤務し、生活相談員として入所相談や家族相談にも携わってきました。
施設探しを始めるとき、多くのご家族が真っ先に気になるのが「費用」です。
「特養は安いって聞くけど、実際は毎月いくらかかるの?」
「年金の範囲内でまかなえる?」
「料金表に載っていない費用はあるの?」
このような質問を、相談員時代に本当によく受けてきました。
特養は民間の有料老人ホームと比べると費用を抑えやすい施設ですが、実は料金表だけでは見えない追加費用もあります。
今回は、特養の費用とその内訳について、わかりやすく整理していきます。
特養の月額費用を決める4つの内訳
特養の費用は、主に次の4つで決まります。
| 項目 | 内容 |
| 介護サービス費 | 要介護度に応じた介護の基本料金 |
| 居住費 | 部屋代 |
| 食費 | 毎日の食事代 |
| 日常生活費 | 理美容代、日用品代など |
この中でも大きな割合を占めるのが、居住費と食費です。
また、ご本人の所得や預貯金によって負担額が変わる制度もあります。
そのため、同じ施設でも人によって毎月の請求額は異なります。
お部屋別|月額費用の目安
一般的な月額費用の目安は、お部屋のタイプによって変わります。
多床室
〇多床室とは、4人部屋などの相部屋です。
費用を抑えやすい一方で、プライバシー面では個室より制限があります。
目安は、
~月額8万円〜13万円程度~
です。
〇ユニット型個室
ユニット型個室とは、個室で生活しながら、10名前後の少人数グループで共有リビングを使うタイプです。
個室のためプライバシーが守られやすい一方で、多床室より費用は高くなりやすいです。
目安は、
~月額12万円〜18万円程度~
です。
ただし、上記はあくまで目安です。
要介護度、所得状況、医療の必要性によって変わります。
💡相談員メモ
見学や問い合わせの際は、
「実際に入所されている方の平均的な月額請求総額はどれくらいですか?」
と聞いてみてください。
パンフレットより現実的な数字が見えやすくなります。
後から驚きやすい追加費用
ご家族が後から驚くのは、基本料金ではなく追加費用です。
〇 医療費・薬代
定期受診、往診、薬代などは医療保険の自己負担分が別途かかります。
持病が多い方ほど、費用が上がりやすくなります。
〇 理美容代
施設に訪問する理美容サービスを利用する場合、1回1,000円〜3,000円程度かかることがあります。
〇 日用品費
ティッシュ、歯ブラシ、義歯洗浄剤、電池、衣類などが自己負担になる場合があります。
施設によって持ち込みルールも異なるため、事前確認が必要です。
〇 受診時の交通費・付き添い費
病院受診が必要になった場合、タクシー代や付き添い費用が発生するケースがあります。
家族が付き添う必要があるのか、施設が対応してくれるのかも確認しておきたいポイントです。
〇 オムツ代はどうなる?
ここはよく聞かれる部分です。
有料老人ホームでは、オムツ代が使った分だけ実費になることがあります。
一方で、特養では基本的にオムツ代は介護保険サービスに含まれるため、施設負担となることが多いです。
これは特養の大きなメリットです。
ただし、特殊なものを希望して持ち込む場合などは、別途費用がかかることもあります。
💡相談員メモ
「オムツ代は基本料金に含まれますか?」
「特殊な用品を使う場合は別料金になりますか?」
と確認しておくと安心です。
費用を大きく下げる可能性がある負担限度額認定
特養を検討するうえで必ず知っておきたいのが、
※負担限度額認定※
です。
これは、所得や預貯金などの条件を満たすことで、食費や居住費の負担が軽くなる制度です。
対象になるかどうかで、毎月の支払いが数万円単位で変わることもあります。
つまり、特養の費用を考えるときは、
「施設の料金表」
だけでなく、
「制度が使えるか」
も確認する必要があります。
💡相談員メモ
施設申し込みを進める前に、ご本人の住民票がある市区町村へ、
「負担限度額認定の対象になりそうか」
を確認しておくと、予算計画が立てやすくなります。
安さだけで選ぶと後悔することもある
生活相談員として多くのご家族を見てきましたが、費用面の安さだけで施設を決めると後悔することがあります。
施設を選ぶときは、金額だけでなく、
* 夜間の介護体制
* 看護師の配置時間
* 医療対応の範囲
* 認知症への対応
* 家族が通いやすい距離
も一緒に確認することが大切です。
月額が数千円安くても、家族の負担が増えることがあります。
施設費用は「月額料金」だけでなく、「家族の時間・交通費・付き添い負担」まで含めて考える必要があります。
最後に
特養は比較的費用を抑えやすい施設です。
しかし、実際にかかる費用は、
ご本人の状態
所得状況
医療の必要性
制度の対象になるかどうか
によって大きく変わります。
また、特養ならどこでも同じではありません。
費用だけでなく、夜間対応や医療対応、家族の状況も含めて判断することが大切です。
私は介護福祉士として18年、生活相談員として費用面を含めた多くの家族相談に携わってきました。
もし今、
✓ 親の年金だけで特養の費用がまかなえるか不安
✓ 負担限度額認定が使えるかわからない
✓ 施設ごとの費用の違いを整理したい
✓ 料金表以外に何がかかるのか知りたい
という方は、お気軽にご相談ください。
施設を紹介するのではなく、ご本人とご家族の状況に合わせて、費用面も含めた施設選びを整理するお手伝いをしています。
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