こんにちは。
介護福祉士として18年、特別養護老人ホームや老人保健施設で勤務し、生活相談員として入所相談や家族相談にも携わってきました。
親の施設探しが進むと、いよいよ「施設見学」に行くことになります。
しかし、見学に行ったご家族からは、
「何を見ればいいのかわからなかった」
「職員さんが優しそうだったから安心した」
「建物がきれいだったので大丈夫だと思った」
という声をよく聞いてきました。
もちろん、第一印象の雰囲気も大切です。
ただ、生活相談員として現場を見てきた立場から言うと、
施設見学で本当に大切なのは、
※きれいな建物を見ることではなく、入所後の生活を具体的に想像できるか
です。
見学時は、施設側も説明に慣れています。
日中の明るい時間帯で、職員も多く、施設が一番落ち着いて見える時間に案内されることもあります。
私はこれを、ある意味で「見学マジック」だと思っています。
見た目のきれいさだけで判断すると、入所後に、
「夜間はこんなに人が少ないと思わなかった」
「追加費用がこんなにかかるとは知らなかった」
「認知症が進んだら退所の相談になるとは聞いていなかった」
という後悔につながることがあります。
今回は、施設見学で必ず確認してほしい5つのポイントをお伝えします。
〇 ① 夜間の職員体制
見学はほとんど日中に行われます。
しかし、実際に転倒や体調変化が起こりやすいのは夜間です。
日中は職員数が多く、施設の雰囲気も落ち着いて見えます。
ですが、夜間になると職員数は大きく減ります。
確認したいポイントは、
* 夜勤職員は何人いるか
* 何人の利用者を何人で見ているか
* 夜間に看護師はいるか
* 看護師が不在の場合、オンコール体制はあるか
* 救急搬送時の流れはどうなっているか
です。
同じ特養でも、100名を夜勤4名で見る施設と、2名で見る施設では安心感が大きく違います。
※ 💡相談員メモ
「夜間は職員1人で何人くらいを見ていますか?」
と聞いてみてください。
この質問だけで、夜間の手厚さが見えやすくなります。
〇 ② 医療対応の範囲
施設によって対応できる医療行為は違います。
例えば、
* インスリン
* 胃ろう
* 在宅酸素
* 尿道カテーテル
* 人工肛門
* 褥瘡処置
* 痰吸引
などです。
今は医療的な対応が必要なくても、数年後に状態が変わることはあります。
大切なのは、
「今入れるか」
だけでなく、
※状態が重くなっても住み続けられるか
です。
※ 💡相談員メモ
「将来、医療的ケアが増えた場合も住み続けられますか?」
「どのような状態になると退所の相談になりますか?」
この2つは、必ず確認しておきたい質問です。
〇 ③ 認知症への対応
認知症のある方の場合、ここは非常に重要です。
認知症だから入れないわけではありません。
しかし、症状の内容によっては施設側が対応に悩むことがあります。
確認したいポイントは、
* 徘徊がある方は受け入れているか
* 暴言や大声がある場合はどう対応しているか
* 昼夜逆転がある方への対応
* 帰宅願望が強い方への対応
* 薬だけに頼らない関わりをしているか
です。
認知症ケアは、施設ごとの差が大きい部分です。
「認知症の方はいますか?」だけでは不十分です。
※ 💡相談員メモ
「徘徊や昼夜逆転がある方は、どのように対応されていますか?」
と聞くと、その施設の認知症ケアの考え方が見えます。
〇 ④ 利用者さんの表情
私は、施設見学で最も見てほしい部分の一つだと思っています。
施設の本当の姿は、パンフレットではなく、そこで暮らしている利用者さんの表情に出ます。
確認したいポイントは、
* 表情が穏やかか
* 職員の声かけが自然か
* リビングで長時間放置されている人はいないか
* 利用者さん同士の雰囲気はどうか
* 職員が利用者さんの名前を呼んで関わっているか
です。
建物が新しくても、利用者さんの表情が硬い施設は注意が必要です。
反対に、建物が少し古くても、利用者さんが穏やかに過ごしている施設は安心感があります。
〇 ⑤ 職員の雰囲気
職員同士の関係性は、介護の質に影響します。
確認したいポイントは、
* 挨拶が自然にあるか
* 職員同士の会話が荒くないか
* 忙しい中でも利用者さんへの声かけが丁寧か
* 質問への回答が具体的か
* 現場職員と相談員の説明にズレがないか
です。
見学担当者だけが丁寧でも、現場全体の雰囲気が合わないこともあります。
生活相談員時代に感じていたのは、
【良い施設は、職員同士の空気が荒れていない】
ということです。
※見学時に聞いてほしい質問3選
見学で緊張してしまい、何を聞けばいいかわからなくなるご家族は多いです。
その場合は、まずこの3つだけでも聞いてください。
> ① 夜間は職員1人で何人くらいを見ていますか?
>
> 夜間の手厚さが見えます。
> ② 状態が重くなった場合も住み続けられますか?
>
> 医療対応や看取りの方針が見えます。
> ③ 月額費用以外に、追加でかかる費用はありますか?
>
> 実際の負担額が見えます。
この3つは、見学時に必ず確認してほしい質問です。
〇まとめ
介護施設見学で見るべきなのは、建物のきれいさだけではありません。
本当に確認すべきなのは、
* 夜間の職員体制
* 医療対応の範囲
* 認知症への対応
* 利用者さんの表情
* 職員の雰囲気
です。
私が相談員時代に見てきた失敗の多くは、
「施設を見なかった」
ことではありません。
【見る場所を間違えたこと】
でした。
家から近い。
建物がきれい。
担当者が優しかった。
もちろん、それも大切です。
しかし、入所後に毎日生活するのはご本人です。
ご本人が安心して過ごせるか。
家族が「ここに任せてよかった」と思えるか。
そこまで想像しながら見学することが大切です。
〇最後に
私は介護福祉士として18年、生活相談員として数多くの施設見学や入所相談に携わってきました。
もし今、
✓ 見学前に何を聞けばいいかわからない
✓ 施設側の説明をどう判断すればいいかわからない
✓ 複数の施設で迷っている
✓ 親の状態に合った確認ポイントを整理したい
という方は、お気軽にご相談ください。
施設を紹介するのではなく、現場目線で「何を確認すべきか」「どこを比較すべきか」を一緒に整理します。
パンフレットだけでは見えない部分を、生活相談員の視点で一緒に確認していきます。
まずはメッセージからご相談ください。
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