【発達障害】「記憶ができない子」の本当の理由

【発達障害】「記憶ができない子」の本当の理由

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こんにちは。
放課後等デイサービスや医療現場で多数の子どもと関わっている、作業療法士(OT)です。

「うちの子、すぐに忘れちゃうんです」
「何度言っても同じミスをします」
「昨日できたことが、今日になるとできない…」

こんなお悩みを持つ保護者様はとても多くいらっしゃいます。特に、発達障害(ASD・ADHD・LDなど)のお子さまに多く見られるこの「記憶の定着のしにくさ」は、単に「忘れっぽい」では済まされない、脳の特性に根差した課題なのです。

この記事では、そんな「記憶ができない子」の背景にある理由や特徴、そして国家資格を持つ作業療法士ならではのアプローチを詳しくお伝えしていきます。

◆「記憶ができない」とは?どんな状態?
発達障害のある子どもにおける「記憶できない」とは、一般的な“物忘れ”とは異なります。以下のような特徴が見られることが多いです:

● ① ワーキングメモリの弱さ
→ 一時的に情報を保持し、処理しながら行動する力が弱い。
【例】先生の指示「ランドセルから算数の教科書出して、机に出してね」が最後まで実行できず途中で止まる。

● ② 手続き記憶の困難さ
→ 動作の流れを覚えるのが苦手。
【例】靴ひもを結ぶ手順を毎回忘れる、着替えの順番を覚えられない。

● ③ 言語理解・注意の弱さ
→ 言葉での説明が頭に入らず、集中も続かないため記憶に残りにくい。

● ④ 視覚的記憶に偏る、もしくは視覚が弱い
→ 言葉よりも絵・図で覚えるのが得意/逆に絵では覚えられない子もいる。

◆ 記憶に残らない原因は「努力不足」ではない!
ここで大切なのは、子どもが“努力していない”のではないということです。脳の神経ネットワークのつながり方が違うだけ。できない理由は必ずあります。

作業療法士として多くの発達障害の子どもと関わる中で痛感しているのは、
「どうして覚えられないのか?」を明らかにすることが支援の出発点だということです。

◆ 作業療法士が見る「記憶の困難さ」の本質
● 【1】環境や動作の分析
その子がどの場面で覚えられなくなるのかを観察し、
「身体的な不器用さ」「注意の分散」「視覚・聴覚情報の処理の偏り」などの要素を洗い出します。

● 【2】脳の“実行機能”と“記憶”の関連
記憶力は単体で存在しているわけではありません。注意・抑制・思考の切り替えなどの実行機能が関与しています。

作業療法士は「どこで記憶の保持が止まっているのか?」を、発達の視点で具体的に分析します。

◆ 作業療法士による支援アプローチ
では、実際にどのような支援が行われるのでしょうか?一部を紹介します。

● ① ワーキングメモリを育てる活動
指示を2つ→3つ→4つと段階的に増やしてトレーニング

ビジョントレーニングや視覚的ワーキングメモリ課題

タイマーや視覚スケジュールで「手順の見える化」

● ② 身体を使って覚える
手続き記憶は「動作と感覚」のセットで覚えると定着しやすくなります。

たとえば、ひらがなは鉛筆で書く前に「空書き」で体に染み込ませる

● ③ ご家庭と連携した“習慣化”の支援
「やることボード」の導入

忘れたことを責めず、できたことを具体的に褒める仕組みづくり

◆ ご家庭ではどう関わればいいの?
作業療法士として、家庭でできる簡単な工夫もよく提案しています。

◎ 覚える内容は「視覚化」する
→ 口頭で指示するより、絵・色・写真・アイコンなどで伝える。

◎「やったことを思い出す力」を育てる
→ 一日の終わりに「今日は何した?」と一緒に振り返るだけでも違います。

◎「覚えるべきこと」を減らす
→ 本当に必要なことに絞ることで、成功体験を得やすくなります。

◆ 最後に:一人で悩まないでください
子どもの“できなさ”を見ていると、どうしても親御さんは「しっかりして」「また忘れてるよ」と声を荒げてしまいがちです。でも、記憶の定着が苦手な子には、その子なりの“学び方”があります。

私の提供しているサービスでは、発達障害のお子様に対して、

記憶力や注意力の土台を育てるためのアセスメント

ご家庭での支援のやり方アドバイス


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子どもの「できない」を「できるかも」に変えるのは、専門職の力だけでなく、毎日のちょっとした工夫です。
一緒に、子どもに合った“覚え方”を見つけていきませんか?

読んでいただきありがとうございました。
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