化学メーカー在籍のエンジニアがポンプを担当したとき(4)調達,工事,官庁完成検査,試運転,運転

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1.調達
 EPCのPの部分、procurement。調達は仕様書を作成し、ベンダーへ手配する流れとなります。仕様書にはこちらの要求をきっちり記載します。要求はポンプベンダーに設計してもらうのであれば、ポンプ周りのフローをきっちり記載した方が良いでしょう。特に液面がポンプより下(マイナスレベル)にある場合はベンダー設計してもらった方がオーナー側としては安心かもしれません。ただ、設計者としては自身で設計する方が良いかもしれません。
 国内では、大きくは非危険物(ノンコード)、危険物取扱、高圧ガス認定品に法的区分がなされます。ポンプに一圧のような圧力容器規制はありませんが、化学設備の適用は受けます。
 危険物、高圧ガス取扱であれば、ノンシータイプを選定し、モーターは防爆を選定し、プロセス液が固化や重合する物質であればジャケット式、選定にはメーカーに良くヒアリングをお勧めします。
 ポンプは回転機器で振動するので、据付用のベースはセットで手配することをお勧めします。

2.工事
 EPCのconstructionの部分になります。据付は工事業者にお願いすることとなります。軸シールがあるポンプは据付時に芯出ししてもらいましょう。保温を巻くポンプは施工前に写真を撮っておくが後々有効です。特にトレース巻くようなポンプは保温施工後は全く分からなくなってしまいます。銘板も分かるようにしておきましょう。図面、スペックシート、検査成績書はきっちり保管しておくようにしましょう。

3.官庁完成検査
 消防完成検査では、ポンプの銘板、特に防爆記号は申請書と同じであることを確認しておきましょう。あと、ポンプ基礎の位置と高さが申請図と同じが確認しておきましょう。
 高圧ガス設備では、認定番号が申請と同じかどうか確認しておきましょう。

4.試運転
 多くのポンプは空運転厳禁のはずです。ポンプ羽根(インペラー)の部分に液が満たされている必要があります。ケーシングで中は見る事ができないので、吐出部分に液抜きノズルを設けて、運転前に液を抜いてポンプ内が液で満たされていることを間接的に確認する必要があります。
 その後、まずは吐出バルブが閉まっていることを確認後、チョコっとポンプをON-OFFします。これを寸動確認と言ったりします。ポンプの起動に問題ないかどうかを確認します。その後、ポンプのスイッチをONとして、締め切り運転して吐出圧力を確認し、後でポンプの能力線図と比較できるように吐出圧をメモっておきます。吐出バルブを徐々に開けていき、設計の吐出圧になるように調整します。一番良いのは吐出バルブ全開で設計圧力であることなんですが、安全率を持つ設計を設計者はしてしまいがちです。
 運転圧力に吐出バルブを調節した後、流量計があれば、吐出圧と流量を能力線図と比較します。プロセスポンプでなければ、流量計が無い場合が多いと思いますので、電流値から電力を計算し、吐出圧と電力が能力線図に載っているか確認したりします。他は、振動、騒音が検査成績書と相違ないか確認しておきましょう。ポンプメーカーの検査成績書と比較して遜色なければ、試運転は完了です。

5.運転
 化学プラントのポンプであれば、数十年稼働することになるので、初期の試運転結果は残しておいて、運転中に気になる事があれば、試運転結果と比較することになります。

以上が、化学メーカーに在籍しているエンジニアがポンプを導入するときの標準的な手順です。ご参考になれば幸いです。今まで、徒然なるままに記載した内容の詳細およびノウハウ、工数が必要な部分をサポートさせてください。それで皆様のご活躍の一助になれば幸いです。
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