英語を学ぶ時間がないあなたへ ワーキングメモリマネジメントのススメ

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コラム
英語を学びたいと考えている社会人にとって、一番問題となるのが、その
「時間」だと思います。

英語の勉強方法に関する記事は世の中に掃いて捨てるほどありますが、その時間を生み出すために何をすればいいのか、どういう勉強方法ならいいのか、といったノウハウは意外と共有されないものです。

何故なら、ライフスタイルは非常に多様であり、ある人にとって有効なタイムマネジメントが、ほかの誰かにも有効である可能性は限りなく低いからです。

しかも、英語は他の教科と比較しても「継続」が圧倒的に重要な科目です。
特にリスニングやスピーキングの能力は一朝一夕には身につかず、例えば休日にドカッと5時間確保したところで、平日の5日間英語に触れなければ、一向に伸びることは無いでしょう。

ではどうしたらいいのでしょうか。

この記事では、考え方をタイムマネジメントから、
ワーキングメモリマネジメント」に変えることをご提案します。

ワーキングメモリとは

ワーキングメモリとは、情報を一時的に脳内に保ちつつ、同時に動作を行う能力とされています。別名、作業記憶などとも呼ばれる、認知心理学における概念の一つです。

ワーキングメモリは、例えば「電話をしながら内容をメモする」、「問題を記憶しながら数式を展開する」、「運転しながら話をする」など、情報の処理と動作が別々になるような場面で重要になります。

ワーキングメモリマネジメントのすゝめ

前述の通り、英語を学ぶためには「継続」が超重要です。

しかし、毎日30分ですら確保するのは非常に難しいでしょうし、疲れている中で、その30分間、確実に集中して勉強できる保証もありません。

ですので、「時間」という軸で勉強を捉えるのをまず諦めて、
代わりに持て余す「ワーキングメモリ」の中で勉強を行うことができないか?と考えてみます。

前述の通り、ワーキングメモリは作業記憶、つまり、「何かしながら別のことを考える能力」と言えます。

あなたの日常の中で、ワーキングメモリをフルに使うタスクはどれくらいありますか?

例えば、次のような一日を過ごしたとします。

朝 起床→朝食→車で出勤
昼 仕事→休憩→仕事
夜 車で帰宅→買い物→料理→夕飯→風呂→自由時間
  →就寝

この中で当然仕事中はワーキングメモリをフルに使うでしょう。

しかし、朝食や通勤、料理は別のことを考えながらでもできそうです。つまり、ワーキングメモリの余裕がある状態です。

このような部分に勉強を入れていくことを考えます。
つまり、一日を通してワーキングメモリを上手く管理し、勉強に当てるのがワーキングメモリマネジメントという概念です。

例えば、一日の中で次のようにワーキングメモリを使っていたとしましょう。

スライド2.JPG

明らかに、起床から朝食→運転と、帰宅時から自由時間までのワーキングメモリは小さく抑えられています。この時間はまだ頭の中で「別のことを考える余地がある」ということです。

ワーキングメモリマネジメントを行い、赤い線で示した負荷でワーキングメモリを効率的に利用することを考えます。すると、一日のワーキングメモリの使用状況は次のようになります。

スライド3.JPG
仕事時間以外にもワーキングメモリを有効活用できていることが分かると思います。

ワーキングメモリマネジメントは、英語のように毎日少しずつ勉強を進めなければならない、しかしその時間を毎日確保することが難しいことに対して、非常に有効です。

一日の中で勉強だけをする時間を確保することが、どれだけ難しいタスクになるかは、この記事を読んでいるあなたには十分理解できているはずです。

ワーキングメモリを節約した勉強法3選


 では、実際にワーキングメモリが空いている時間には、何を勉強すればよいのでしょうか。この記事では3つの方法を提案します。


①簡単なリスニング

英語初心者はもちろんのこと、TOEIC800点越えを目指す方にも、中学生から高1レベルくらいの簡単な英語を「多聴」するメリットは非常に大きいです。

日本語を母語とする人が英語を学ぼうとするとき、どんなに簡単でも英語であれば「聞きすぎる」なんてことはありません。日常的に英語を使うわけでもないのならば、英語を聞きまくらないことには「慣れる」ことなどないのです。

一般的に私たちは、英語→日本語→理解というプロセスを踏みます。「多聴」によってこのプロセスが少しづつ英語→理解になります。この恩恵はTOEIC高得点を目指す上級者にとってもかなり大きいものです。
「多聴」におすすめな無料教材として"Learn English with EnglishClass101.com"があります。
このチャンネルでは超基本的な英語語彙や、表現の説明を無限に聞くことができます。
 上級者なら所見の動画を聞きまくる
 初心者なら同じ動画を理解できるまでくり返し聞く
のがオススメです。

②リピーティング

もう少しワーキングメモリを使えるような状況のときはリピーティングをやってみましょう。

リピーティングとは、聞いた英語をセンテンス単位で自分の口で言い直すトレーニングです。

やや負荷が高いのですが、一度読んだ文章などで行うと効果が高いです。

リピーティングは指導する先生がいると最も効果的ですが、一人でも行うことができます。例えば、アルクから出ている「鬼の変速リスニング」を使えば、一人でもリピーティングが可能です。

おわりに

この記事では、英語を学ぶための新たな視点として、「ワーキングメモリマネジメント」をご紹介しました。

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