もしかして私も?大人のADHDの特徴と対処法をわかりやすく解説!
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コラム
1 大人のADHD
大人のADHD(注意欠如・多動症)は、子どもの頃から続く発達障害でありながら、成人後に気づかれることも多く、社会生活や人間関係、仕事にさまざまな困難をもたらします。主な特徴は「不注意」「多動性・衝動性」の二つの側面に分けられますが、大人になると多動性は目立たなくなる傾向があり、不注意や衝動性が中心となることが多いです。
2 不注意の特徴
不注意の特徴としては、物事に集中できない、うっかりミスが多い、約束や期限を守れない、物をよく失くす、整理整頓が苦手といった傾向が見られます。これにより仕事の効率が悪くなったり、信頼を失ったりすることがあります。また、時間管理が苦手で、遅刻やスケジュールの過密、優先順位の混乱なども頻繁に見られます。
3 衝動性の特徴
一方、衝動性の面では、思いつきで行動する、感情のコントロールが難しい、相手の話を遮ってしまう、衝動買いをするなどの行動が特徴的です。これが対人関係のトラブルや、経済的な問題につながることもあります。多動性が残っている場合には、落ち着きがなく、そわそわしたり、じっとしていることが苦痛に感じられたりします。
4 特徴
また、大人のADHDでは、自己評価の低さや抑うつ、不安などの二次的な精神的問題を抱えることも多く、自身の困難を「性格の問題」と誤解してしまうケースも少なくありません。診断されずに長年苦しんできた人も多く、適切な支援を受けることで生活が大きく改善する可能性があります。
5 治療と対処
治療や対処法としては、薬物療法のほか、認知行動療法やコーチング、環境調整などがあり、自分の特性を理解し工夫を重ねることが重要です。大人のADHDは「甘え」ではなく、脳の特性に由来する障害であることを理解し、周囲の理解と支援が求められます。