手紙が繋いだ、思春期の子との心の距離

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子育てにはたくさんの喜びがありますが、悩みもまた尽きないものです。最近、私たち「お手紙やさんの言葉たち」のメンバーの一人が、思春期の子供との関わり方に悩んでいました。その方は、親としてどう接すればいいのか、どんな言葉をかければいいのか、ずっと模索していたそうです。

厳しく言っても、優しく声をかけても、どれも子供の心に届かないように感じる。対面で話そうとすると、つい自分も感情的になってしまい、後悔することが増える。そんな繰り返しの中で、どうしたらいいのか分からなくなってしまったと話していました。

ある日、そのメンバーは思い切って手紙で気持ちを伝えることにしました。手紙を書くなんて少し照れくさいと思いながらも、自分の思いを丁寧に言葉にして一枚の紙に綴ったそうです。書き終えた後は、少しほっとした気持ちと「これで伝わるだろうか」という不安な気持ちが交錯していたと言います。

手紙を渡してからしばらくの間、子供からは何の反応もありませんでした。でもそれでいい、まずは自分の気持ちをきちんと伝えたことに意味があると思い直し、日々を過ごしていました。

そんなある日、子供が学年を一つ上がるタイミングで、ふいに手紙を手渡されました。「今までありがとう」「これからもよろしく」という、照れながらも素直な言葉がそこに並んでいたそうです。そのメンバーはその瞬間、とても嬉しかったと話してくれました。

もちろん、手紙をきっかけに急に親子の関係が劇的に変わったわけではありません。ですが、それ以来、少しずつ会話が増え、以前よりも心が近づいたように感じると笑顔で語ってくれました。

手紙には、言葉だけではなく、心の温もりがこもります。直接では伝えきれない気持ちを、落ち着いて丁寧に表現することで、相手の心にじんわりと届くのかもしれません。親として、相手を想う一人の人として、手紙というツールの力を改めて感じさせてくれるエピソードでした。

もし同じように悩んでいる方がいれば、試してみてはいかがでしょうか。一枚の紙に込めた気持ちが、誰かとの距離をそっと縮めてくれるかもしれません。




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