経験を活かす 公務員試験経験者論文例題

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経験を活かす 例題 
行政が取り組むべき課題を一つ挙げ、その課題に対してあなたのこれまでの職務経験をどのように活かしていくことができるかを述べよ。

次に、一般的に陥ってしまいがちな不足答案を提示します。一部に不具合があるため、それを添削することで、公務員として相応しい着眼点を養います。そして適宜、自分の構成メモも修正してみましょう。
これは、学生基準であれば合格レベルとされたかもしれません。しかし、社会人では減点される要素を多く含んでいます。さあ、採点者になったつもりで、この答案を添削し、何がダメなのかを考えてみましょう!

<旧来型不足答案>
現在、本市の大きな課題の1つは、少子高齢化の進展に伴う人口減少である。本市の人口は、2000年頃にピークを迎えたが、それ以降、減少している。現在、市が発表している人口推計では、2050 年には 半減するとされている。これにより、まちの活力の衰退、インフラの維持管理など、社会構造が一変する事態が予想される。まさに人口減少は、本市の喫緊の課題である。
私は、人口減少に対応するため、これまでの経験や実績を活かし、次のように取り組みたい。第一に、観光の活性化である。本市には、昔ながらの城下町と古いまちなみが保存され、例年、多くの観光客が訪れている。しかしながら、近年の観光客数は横ばい状況にある。まちを活性化するためには、観光事業はとても重要である。これまでも市や観光協会はさまざまな取組みを行ってきたが、今後はネットを使った PR や、ロコミが拡散する仕組みづくりなど、さらなる取組みが求められる。私は、日頃から SNSを活用しており、これによって交流も広がっているため、その影響力や重要性を実感している。こうした経験を観光活性化に活かしていきたい。
第二に、人口増加の取組みである。本市は、全国的に有名な都市とは言えないが、 居住市民の満足度は非常に高い。これは、比較的安定した気候であること、豊かな自然を有していること、歴史的建造物があることなどが理由として挙げられている。これらの魅力を広く全国に周知することにより、UJI ターン、また定年後の居住先としてアピールし、人口増加の取組みを行っていく。私は、生まれてから現在まで本市に居住しており、本市の魅力を肌で感じている。また、前職で広報に関する業務に従事 していたこともある。こうした経験を活かして、人口減少対策に取り組んでいきたい。
第三に、地域における協働の仕組みづくりである。全国的な人口減少の中、本市においてもその状況は避けられない。また、今後はコンパクトシティの構築やインフラの統廃合など、まちづくりに大きな影響が出ることも予想される。こうした状況の中で、引き続き住民一人ひとりが生き生きを暮らしていくためには、これまで以上に地域におけるさまざまな団体の協働が重要だ。地域にはさまざまな活動団体があるが、団体間の協働体制はあまり活発ではない。例えば、自分は消防団員であるが、消防団以外の地域活動団体と交流する機会はあまりない。今後は、団体の活動目的に限定せず、さまざまな団体・住民が協働する仕組みを構築していきたい。
平成 26 年、日本創成会議は、地方からの人口流出が続くと存続ができなくなる 都市があるとして、消滅可能性都市を発表した。幸いにも本市は該当しなかったが、 決して安心できる状況ではない。住民が幸せを感じられるまちであり続けないと、他地域の住民からはもちろんのこと、現在の市民からも「選ばれるまち」とはならない。

<添削>
本市には、昔ながらの城下町と古いまちなみが保存され、例年、多くの観光客が訪れている。
→具体的な名称を記載した方が採点者に、より踏み込んだ印象を持って見てもらえます。
まちを活性化するためには、観光事業はとても重要である。
→活性化と言っても、住民が潤わなければ意味がありません。観光事業がどのような形で住民に利益を与えるのかを説明する必要があります。
今後はネットを使った PR や、ロコミが拡散する仕組みづくりなど、さらなる取組みが求められる。
→ネットを使った PR や、ロコミが拡散する仕組みは誰でもすぐに思いつくことであり、社会人の提案としては不十分です。
私は、日頃から SNSを活用しており、これによって交流も広がっているため、その影響力や重要性を実感している。こうした経験を観光活性化に活かしていきたい。
→SNSは寧ろ学生の方が盛んであり、誰もがその影響力や重要性を実感しています。よって加点はありません。
これらの魅力を広く全国に周知することにより、UJI ターン、また定年後の居住先としてアピールし、人口増加の取組みを行っていく。
→具体的にどのように周知するのでしょうか
前職で広報に関する業務に従事 していたこともある。こうした経験を活かして、人口減少対策に取り組んでいきたい。
→どのような業務かを具体的に説明してください(それが最も採点者が知りたいことです)。
これまで以上に地域におけるさまざまな団体の協働が重要だ。地域にはさまざまな活動団体があるが、団体間の協働体制はあまり活発ではない。例えば、自分は消防団員であるが、消防団以外の地域活動団体と交流する機会はあまりない。今後は、団体の活動目的に限定せず、さまざまな団体・住民が協働する仕組みを構築していきたい。
→何故協働が重要なのか、必要性を具体的に説明してください。例えば、消防団が他の団体と交流する利点をきちんと説明する必要があります。
住民が幸せを感じられるまちであり続けないと、他地域の住民からはもちろんのこと、現在の市民からも「選ばれるまち」とはならない。
→「幸せを感じられるまち」とは一体どのようなまちなのか、きちんと説明をする必要があります。


(参考)例題模範解答例
1、現状の課題
少子高齢化による人口減少が問題視されている。自治体によって人口の流出が顕著のところもあれば、若い世代が積極的に移住する地域もある。勿論、福祉制度の充実と言う実質的改善も大切だが、財政の問題など実現に時間がかかる。よって、ここでは広報の面から肯定的な認知を広める手段について吟味する。
伝達方法に工夫を施し、「そこで暮らす幸せな生活」を具体的にイメージできれば、自ずと移住を選択する人は増える。そのために、いかにイメージしやすい「幸せな生活」をPRするかを職務経験と関連させて論ずる。
2、職務上の経験
私は現在の職場で広報部に配属され、主にSNSを利用する部門を担当している。商品は家電が中心である。現在、新商品における購買要因は機能性からイメージ性に移りつつある。以前は「利便性」「性能」が重視されたが、どの商品も消費者の求めるニーズをほぼ満たしており、更に多くの機能を追加したことを宣伝しても、「それは必要なのだろうか(その分、高額となっているのではないか)」「使い方が分かりにくい」と、特に高齢者層を中心に否定的な意見が多くなった。
故に、いかに具体的に「お客様がその商品を使って生活が向上する」イメージを抱かせられるかに工夫を凝らすように方針を変える提案をした。機能そのものよりも、どう言った場面で使用し、その結果、どのような効果が得られるのかを世代毎に分けてイメージを提供した。同じ商品でも年代や環境が違えば、使用する文脈も異なる。例えば、自動掃除機であれば、社会人向けには、忙しい中で本商品を活用することで、掃除の時間を短縮でき、更にいつでも綺麗で快適な生活をイメージするものを写真や動画を中心に作成した。高齢者には掃除の身体への負担を軽減し、更に清潔な部屋で健康を増進するイメージを、高齢者が体験談を語る形の動画で提供した。当初は高齢者にも写真や動画で提供をしていたが、あまり反響がなかったため、高齢者の購買パターンの研究を重ね、自身でイメージするよりも口コミのような形で共感を抱くケースが多いことが分かった。これらの結果、提供前に比べ売上が40%上がった。
3、貢献の仕方
現職では商品のPRだが、それを本自治体のPRと置き換え、また、お客様を住民に置き換え、今まで培った経験を活かしていきたい。具体的には、若い世代に対しては、今、流行りのSNSに特化し、色合いの鮮やかな場所や特産品に様々な個々のエピソードを加え、自分の体験に置き換えられるような工夫を施す。高齢者世代には福祉医療の充実や安心を身近に感じられるようなエピソードやドキュメンタリーミニドラマを作成し、居住者が幸せを語る「共感」をテーマにした広報活動をやっていきたい。

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