朝、目が覚めたとき、
私はすぐにスマートフォンを手に取っていた。
新しい通知は、なかった。
わかっている。
朝は忙しい人だということ。
それでも、
胸の奥が少しだけざわついた。
私は、何を待っているのだろう。
隣の部屋から、物音が聞こえた。
夫が起きた気配だった。
「おはよう」
キッチンで顔を合わせた夫は、
いつもと同じ声でそう言った。
「おはよう」
私も同じように返した。
何も変わらない朝。
何も壊れていない生活。
息子が起きてきて、
眠そうな顔で椅子に座った。
「今日、体育あるんだよね」
そう言いながら、朝食を食べている。
守るべき日常が、ここにあった。
私は、ちゃんとここにいる。
妻で、母親で、
そして――
別の人からのLINEを待っている人だった。
自分も既婚者なのに。
帰る場所があるのに。
それでも私は、
彼からの「おはよう」を待っていた。
昼間も、何度もスマートフォンを確認してしまった。
通知は来ていない。
それでも、
確認することをやめられなかった。
夜になり、
やっと彼からLINEが届いた。
「お疲れさま」
たった一言。
それだけで、
胸の奥がほどけた。
安心している自分がいた。
私は、何を求めているのだろう。
彼なのか。
それとも――
彼の言葉で、
安心する自分を求めているのだろうか。
― 続く ―
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