ファム・ファタールってご存じでしょうか。
フランス語で、元来は『男にとっての宿命の女』を指す言葉だそうです。
もっと具体的に言い表すと、
”恋心を寄せてきた男に破滅の道を歩ませてしまうほどの、強い運命を感じさせる魅力を持つ女”。
一言にまとめるなら魔性の女、罪な女、悪女・・・という意味合いに近しいのでしょうが、こう表現すると一気に俗っぽい印象になりますね。
急にこの話をブログに書く気になったのは、趣味で描いたイラストの少女についていろいろと想起してのことです。
右手の五指に満遍なくこんがらがった赤い糸を見つめる、ピンクブラウンの髪をポニーテールに結った少女。
その表情は無感情とも、驚きとも、怯えとも受け取れる何とも言えないもの。少なくとも芳しそうな感じはない印象です。
時間を一秒進めれば、ほくそ笑む瞬間なりが訪れる可能性も考えられますが、いかがでしょう?
私は、とりあえず前者寄りの解釈を以ってみます。
この子は意図的ではなく無自覚に、自身にとっては謂れのない恋慕を知らず知らずのうちに集め、人を振り回し、拗らせてしまう星の下に生まれた魔性の持ち主なのかもしれない。
X(旧Twitter)にもこのイラストは投稿していますが、そんな思い付きからタイトルは「無自覚」と添えてみました。
以前記事を書いた片耳イヤリングの女性のように何の気なく描いたものですが、こうして客観視の味を感じるのは後々になってからなことが多いですね。
有名なファム・ファタールの例としては、
許嫁がいる竜騎士をその美貌で惑わし、破滅の道を辿らせたジプシーの女「カルメン」
宮中生活の中で娯楽に飢えるあまり、寵愛を受けた紂王と王朝を破滅へ導いた、古代中国の伝説の美女「妲己」
七つのヴェールで美しい舞を踊り、その褒美として聖ヨハネの首を求めそれにキスを送ったという、へロディアの娘であり聖者殺しの業を持つ「サロメ」
こちらの女性たちはあまりに有名ですね。
彼女たちに共通しているのは美貌と、それをより印象付け浮き上がらせる背景、それに傾倒してしまう人間を生むことなどでしょうか。
その魔性は人を惹きつけてやまない魅力として、今なお芸術やコンテンツとなり語り継がれるものとなっています。
それで言えば…と、他にも思い当たる女性は多いのでは。
私は男性ではありませんが、「これがいわゆるファム・ファタールなのだろうな」という感想を抱いた、強く心に刻まれている女性キャラクターに心当たりがあります。
ざっと挙げて4人ほどなのですが、これはきっと私自身が『イラストを描く』身であることの根幹にも至る思い出な気がするので、
せっかくなら一つ一つ、紐解いてお話してみたいです。
というわけで、また今度の記事にはこの話題について一つ、深堀したものを書けたらと思います。
もし、話題のきっかけとなったイラストの少女に魔性足りうる背景を持たせるのなら、いったいどんなストーリーが生まれるだろう。
そんな風に考えながらイラストを眺めるのも一つの楽しみ方ですね!