「みんな楽しそう。でも、私は早く帰りたい」
会社のバーベキューや飲み会で、そんなことを思ったことはありませんか?
周りは楽しそうに笑っている。
私も笑顔で話を合わせている。
でも、心の中では、
「早く終わらないかな」
「もう帰りたいな」
と思っている。
以前の私は、そんなことがよくありました。
人付き合いが嫌いだったわけではありません。
家族や気心の知れた人たちと過ごす時間は、楽しかったのです。
それなのに、職場や町内会の集まりになると、途端に疲れてしまう。
どうして、みんなと同じように楽しめないんだろう。
そんな自分を、おかしいとさえ思っていました。
でも今では、人と話すことを楽しめるようになりました。
変わるきっかけになったのは、自分にも相手と同じように価値があると気づいたことでした。
今回は、嫌われないように笑っていた私が、人付き合いで疲れていた理由と、そこから変わるためにしてきたことをお話しします。
相手の顔色や評価を気にして疲れてしまう方にとって、自分の気持ちを大切にするヒントになれば嬉しいです。
笑顔で話しているのに、全然楽しくなかった
以前、会社の行事でバーベキューがありました。
食材を準備したり、焼くのを手伝ったり、周りの人と会話したり。
私もみんなと一緒に参加していました。
もちろん、笑顔です。
話しかけられれば笑顔で答え、会話にも加わっていました。
でも、心の中では、
「全然楽しくないな」
「早く帰りたいな」
と思っていたのです。
町内会のジンギスカンでも同じでした。
頼まれたから手伝いに行く。
みんなと話を合わせて、そつなく過ごす。
けれど、周りの人たちが楽しそうに盛り上がっていても、私はちっとも楽しくありませんでした。
特にお酒の席では、いつまでも楽しそうに話している人たちを見ながら、
「どうして、そんなに楽しいんだろう」と思っていました。
不思議だったのは、家族や兄弟との集まりなら、同じバーベキューでも楽しかったことです。
つまり、バーベキューが嫌いだったわけでも、人と話すことが嫌いだったわけでもありません。
では、何が違ったのでしょうか。
私が気にしていたのは、相手の気持ちではなく「自分への評価」
今振り返ると、私はずっと相手にどう思われるかを気にしていました。
「嫌われたらどうしよう」
「機嫌を損ねたらどうしよう」
「変な人だと思われないかな」
職場や町内会の人とは、これからも付き合いが続きます。
だから、問題を起こしたくない。
嫌われて、今後の関係が面倒になるのも嫌でした。
そのため、楽しくなくても笑顔でいる。
興味のない話でも、相手に合わせる。
自分がどう感じているかより、相手に悪く思われないことを優先していたのです。
私は子どもの頃から、人の顔色を気にして育ってきました。
笑顔でいれば、相手の機嫌を損ねずに済むかもしれない。
嫌われなければ、傷つけられずに済むかもしれない。
そんな思いが、いつの間にか当たり前になっていました。
アダルトチルドレン傾向のある方の中にも、幼い頃から周囲の反応に敏感だった方がいます。
自分を守るために、相手に合わせてきた方もいるでしょう。
もちろん、大人数の集まりが苦手だからといって、アダルトチルドレンとは限りません。
ただ、私の場合は、人と一緒にいるときも、どこかで自分を守ろうとしていたのだと思います。
相手の話を楽しむよりも、
「私はどう思われているんだろう」と考えることに、意識が向いていたのです。
私は人と関わることよりも、人からどう評価されるかに疲れていました。
自分の価値を、相手に決めてもらっていた
では、なぜ私は、それほどまでに相手の評価を気にしていたのでしょうか。
その奥には、もう一つの思い込みがありました。
以前の私は、相手には価値があるけれど、自分には価値がないと思っていました。
だから、相手のために何かしなければ。
もっと役に立たなければ。
相手を喜ばせなければ。
そう考えていたのです。
誰かの役に立って感謝されると、
「ああ、私にも価値があるんだ」と思える。
でも、感謝されなかったり、期待に応えられなかったりすると、
「もっと頑張らなきゃ」と思ってしまう。
相手が喜んでくれるかどうかで、自分の価値が変わっていたのです。
これでは、相手の反応に振り回されてしまいます。
相手に認めてもらうために、自分を削ってでも頑張る。
嫌われないために、笑顔で合わせる。
どれだけ頑張っても、相手がどう思うかは自分では決められません。
それなのに、私は自分の価値まで相手に預けていたのです。
自分には価値がないと思っていたからこそ、相手に認めてもらうことで、自分の価値を確かめようとしていた。
それが、人付き合いで疲れていた大きな理由だったのだと思います。
自分にも、相手と同じように価値がある
そんな私が変わっていく中で、大切だったこと。
それは、自分も相手も、同じように価値のある存在だと気づいたことでした。
相手が大切なのと同じように、私も大切。
相手の気持ちを尊重するのと同じように、私の気持ちも尊重していい。
そう思えるようになるまで、私は少しずつ自分自身を見つめ直してきました。
心理学を学び、自分の考え方や思い込み、心の中にあるこだわりに気づいていくことも、その一つでした。
そして、私にとって大きなきっかけになったのが、すでに自分に与えられているものに目を向けることでした。
ロンダ・バーンの『ザ・マジック』という本があります。
28日間にわたって感謝に目を向けていくワークがあり、私はそれに真剣に取り組みました。
それまでの私は、自分に足りないものや、できていないことばかり見ていました。
でも、感謝できることを探していくうちに、当たり前だと思っていた日常が、実は当たり前ではなかったことに気づいたのです。
「今日もご飯が食べられたな」
「安心して暮らせる家があるな」
「家族がいてくれるって、ありがたいな」
これまで支えてくれた人たちの愛情にも、改めて気づくようになりました。
私はずっと、もっと頑張って誰かに認めてもらわなければ、自分には価値がないと思っていました。
でも、周りを見渡してみると、すでにたくさんの人に支えられ、愛情を受け取っていたのです。
自分には足りないものばかりだと思っていたけれど、すでに与えられているものも、こんなにあった。
そのことに気づけたのは、私にとって大きな変化でした。
もちろん、感謝ワークだけで考え方が変わったわけではありません。
心理学の勉強を通して、自分の思い込みや、なぜそう感じるのかを見つめ直してきたことも、大切な過程でした。
そうした積み重ねの中で、少しずつ自分自身を認められるようになっていったのです。
自分を認めるために、今も続けている3つの習慣
今でも私は、寝る前に自分の心を振り返る時間を作っています。
毎晩続けているのは、次の3つです。
① 今日の自分を褒められることを3つ書く
「今日も仕事を頑張った」
「疲れていたけれど、ご飯を作れた」
「今日は自分の気持ちを伝えられた」
どんな小さなことでも、できたことに目を向けるようにしています。
② 感謝できることを3つ書く
「今日もご飯が食べられた」
「家族が元気に過ごしてくれた」
「困ったときに助けてもらえた」
特別な出来事でなくても構いません。
普段は当たり前だと思っていることにも、感謝できるものを探しています。
③ 今日一番良かったことを思い出す
一日の最後に、今日一番嬉しかったことや、幸せだと感じたことを思い出します。
誰かと楽しく話せたこと。
おいしいものを食べたこと。
何気ない日常の中で、心が温かくなった瞬間。
そんな出来事を思い出して、一日を終えるようにしています。
以前の私は、できなかったことや、これからやらなければいけないことばかり考えていました。
でも今は、寝る前に自分を認め、感謝できることや良かったことに目を向けています。
もちろん、今でも自分を許せない日はあります。
失敗して落ち込む日も、何もかも放り出したくなる日もあります。
でも、そんな自分も私なんですよね。
「まあ、こんな私もいるよね」
「子どもみたいなところもあるよね」
「そんな私もちょっとかわいいね」
そう思えるようになってきました。
私にとって自分を好きになるとは、いつも自分を素晴らしいと思うことではありません。
ダメだと思う部分も含めて、これが私なんだと認められること。
一つ一つ自分を認めていくうちに、少しずつ自分を大切に思えるようになっていったのです。
相手にどう思われるかより、相手を知ることが楽しくなった
自分にも価値があると思えるようになると、人との関わり方も変わっていきました。
まず、行きたくない集まりには、無理に参加しなくなりました。
自分が行きたいなら行く。
行きたくないなら、行かない選択もする。
頼まれて手伝うときも、
「今回は私のできる範囲で協力しよう」と思えるようになりました。
以前は、断ったら嫌われるのではないかと考えていました。
でも今は、自分の気持ちも大切にしたうえで、どうするかを選ぶようにしています。
そして、人と話すときの意識も変わりました。
以前は、
「この人にどう思われるだろう」
「嫌われないかな」
と、自分への評価ばかり気にしていました。
でも今は、
「この人はどんなことを考えているんだろう」
「こんなことが好きなんだな」
「そんな悩みを抱えていたんだ」
と、相手自身に関心を向けられるようになったのです。
すると、不思議なことに、人と話す時間が楽しくなりました。
「こういう考え方もあるんだ」
「この人には、こんな素敵なところがあるんだ」
そんな発見が増えていきました。
以前は、相手が自分を傷つけるかもしれないと警戒していたのに、今は相手のことを知るのが楽しい。
もちろん、誰とでも仲良くしなければならないわけではありません。
苦手な人もいれば、参加したくない集まりもあります。
それでも、相手にどう思われるかばかり気にしていた頃とは、人付き合いの疲れ方がまったく違います。
自分の価値を認められるようになったからこそ、相手とも対等な立場で関われるようになった。
私にとっては、それが大きな変化でした。
人付き合いで疲れたら、まず自分の気持ちを聞いてみる
もし今、人付き合いで疲れているなら、少しだけ考えてみてください。
「私はどう思われるだろう?」
そんなことばかり気にしていませんか?
もしそうなら、まずは自分にも聞いてみてほしいのです。
「私は、本当はどうしたい?」
行きたいのか、行きたくないのか。
手伝いたいのか、今日は休みたいのか。
相手がどう思うかを考える前に、自分の気持ちにも目を向けてみる。
すぐに答えが出なくても構いません。
そして、今日の終わりに、自分ができたことを一つだけ思い出してみてください。
「今日は嫌だったと気づけた」
「疲れていたから、思い切って昼寝した」
そんなことでもいいのです。
できなかったことばかりではなく、できたことにも目を向けてみる。
自分を好きになれない日があってもいい。
そんな自分も含めて、少しずつ認めていけたらいいですね。
自分も相手も、大切にできる関係へ
以前の私は、嫌われないように笑っていました。
でも今は、相手のことを知りたいと思って笑っています。
相手に認められるためではなく、自分がそうしたいから人と関わる。
そこには、大きな違いがありました。
私が変われたのは、自分の思い込みに気づき、すでに与えられているものに目を向けられるようになったこと。
そして、相手だけではなく、自分にも同じように価値があると認められるようになったからでした。
相手にも価値がある。
そして、あなたにも、同じように価値があります。
誰かの役に立てた日も、何もできなかった日も、あなたの大切さが変わるわけではありません。
まずは、自分自身の気持ちを大切にすること。
今日できたことを一つ認めたり、当たり前だと思っていた幸せに目を向けたりすることからでも始められます。
自分を認めることを積み重ねていく中で、人との関わり方も少しずつ変わっていくのだと思います。
人付き合いの疲れや、自分の気持ちを整理したい方へ
「人と話したあと、どっと疲れる」
「嫌われないように、つい相手に合わせてしまう」
「自分がどうしたいのか、よく分からない」
そんな気持ちを、一人で抱えていませんか?
「私は本当はどうしたい?」と考えても、なかなか答えが出てこないこともあります。
そんなときは、誰かに話しながら、自分の気持ちを整理してみるのも一つの方法です。
すぐに答えを出す必要はありません。
ちょっと誰かと話したい方へ
愚痴でも、日常のおしゃべりでも大丈夫。
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自分の気持ちをじっくり整理したい方へ
繰り返してしまう心のクセや、人間関係で疲れてしまう理由を一緒に整理するビデオ相談もあります。
今のあなたに合う方法で、無理のないところからお話しできたら嬉しいです。