あなたの「羅針盤」と「安全地帯」

記事
ライフスタイル
あなたの「羅針盤」と「安全地帯」
「なりたい自分になる」「夢を叶える」「もっと楽しく生きる」――。

誰もが一度は、そんな風に考えたことがあるのではないでしょうか。
しかし、いざ行動しようとすると、道に迷ってしまったり、心の重荷が邪魔をしたりすることもあります。

そんな時、あなたの力になるのがコーチングであり、カウンセリングです。

どちらも「対話」を通じて、あなたの成長や変化をサポートするものですが、その役割はまったく異なります。
例えるなら、コーチングは**「なりたい未来に向かうための羅針盤」、カウンセリングは「心の重荷を下ろすための安全地帯」**と言えるでしょう。

未来を指し示す「羅針盤」としてのコーチング

コーチングは、目標達成や自己実現に特化したサポートです。
「どうすれば目標を達成できるか?」
「どんな自分になりたいか?」
といった未来志向の問いかけを通じて、あなたの内にある答えを引き出していきます。

コーチは、あなたに「こうすべきだ」と答えを教えることはありません。
代わりに、あなたの強みや潜在能力を最大限に引き出すための質問を投げかけます。

あなたはコーチとの対話を通じて、これまで気づかなかった自分の可能性を発見したり、具体的な行動計画を立てたりすることができます。
それはまるで、霧のかかった海で、進むべき方向を明確に指し示してくれる「羅針盤」のようです。

例えば、「新しいビジネスを始めたいけれど、何から手をつければいいか分からない」という方がいるとします。
コーチングでは、「なぜそのビジネスを始めたいのですか?」「そのビジネスで誰を幸せにしたいですか?」「もし失敗を恐れなければ、最初にどんな一歩を踏み出しますか?」といった問いかけを通じて、漠然とした思いを具体的なビジョンへと変えていきます。
そして、そのビジョンを実現するためのステップを一緒に考え、行動を促していきます。

心の重荷を下ろす「安全地帯」としてのカウンセリング

一方、カウンセリングは、過去や現在に抱える心の悩みに寄り添うサポートです。
不安、悲しみ、怒り、人間関係のトラブル、トラウマなど、一人では抱えきれない感情や問題に対して、専門家が「聴くこと」を主軸にサポートします。

カウンセリングの場は、あなたがどんな感情や考えを抱いていても、一切否定されることのない「安全地帯」です。
誰にも言えなかった本音を話したり、これまで抑え込んできた感情を解放したりすることで、心の重荷を下ろすことができます。

カウンセラーは、あなたの感情に共感し、受け止め、時には整理するのを手伝ってくれます。
「どうしてこんなに苦しいんだろう?」「自分はどうしたいんだろう?」といった心の声をじっくりと聴くことで、あなた自身が自分の心を理解し、受け入れる手助けをします。

例えば、「人間関係に疲れ切ってしまった」という方がいるとします。
カウンセリングでは、その疲れの原因となっている出来事や感情を丁寧に聴き、あなたが安心して話せる環境を提供します。
そして、その感情を言語化することで、客観的に自分の状況を把握し、心の整理ができるようになります。
このプロセスを通じて、少しずつ心が軽くなり、前向きな気持ちを取り戻していくのです。

あなたに必要なのは、どちら?
もしあなたが、「目標に向かって一歩踏み出したい」「もっと成長したい」と未来に焦点を当てているなら、コーチングが力になります。
一方、「漠然とした不安がある」「過去の出来事から前に進めない」といった心の悩みを抱えているなら、カウンセリングが心の支えになるでしょう。

もちろん、人生には両方が必要な場面もあります。
時には心が疲れて動けない時にカウンセリングで「安全地帯」に立ち寄り、活力が湧いてきたらコーチングで「羅針盤」を頼りに進む、という使い方もできます。

大切なのは、今のあなたに何が必要かを見極めることです。
私、月白神名も、コーチングカウンセラーとして、あなたの状況に応じて最適なサポートを提供しています。

一人で抱え込まず、まずはあなたの心の声に耳を傾けてみませんか?
あなたの「なりたい未来」と、心の「安全地帯」を一緒に探していきましょう。

参考文献
日本コーチ連盟

日本カウンセリング学会

厚生労働省 e-ヘルスネット

諸富祥彦『カウンセリングとコーチングの基本がわかる本』(学陽書房、2020年)

ジョン・ウィットモア『コーチング』(ディスカヴァー・トゥエンティワン、2004年)
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す